八幡ss折本。 【俺ガイル】折本「あ、あれ、比企谷じゃん」雪乃「あなたは確か」

八幡「ソードアート・オンライン?」|エレファント速報:SSまとめブログ

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八幡「?」 折本「うん。 なんかあたしの声がそのアニメのヒロインの声に似てるんだって」 八幡「誰が言ったんだ?」 折本「クラスメイト。 あたしの声が声優と似てるとかウケる」 八幡「いやウケねえから。 それで?」 折本「比企谷ってアニメ好きじゃん? だからDVDとか持ってそうだから貸してくれるかなーって」 八幡「DVDは持ってないな。 バイトもしてない高校生じゃ買えねえよ」 折本「そんな高いの?」 八幡「多分七、八千円くらいすんじゃねぇの」 折本「そんなにすんの!?」 八幡「ああ。 ていうか借りるならで借りればいいんじゃね?」 折本「あ、その手があったか」 八幡「案外抜けてるんだな」 折本「うっさい。 んじゃ今からガオ行かない?」 八幡「いってらっしゃい」 折本「比企谷も付き合ってよ」 八幡「嫌だ。 面倒くさい。 それよりそんなことのために一色を通して俺を呼び出したのか」 折本「うん。 だって比企谷の連絡先知らないし。 あ、ラインのID教えてよ」 八幡「…………ほれ」 折本「あたしが登録するんだ……。 てか見られたら困るものとか入ってないの?」 八幡「例えば?」 折本「エロ画像や動画とか?」 八幡「入ってないから……」 折本「そっか。 つまんないの。 ……ん、登録完了」 八幡「んじゃまたな」 折本「え? 本当に帰っちゃうの?」 八幡「だからさっきから言ってるだろ」 折本「あたし、アニメのコーナーとかよくわかんないし付き合ってよ」 八幡「……」 折本「帰りになんか奢るから!」 八幡「……わかった。 サイゼでいいぞ」 折本「またサイゼ? 比企谷、サイゼ好きすぎでしょ。 マジウケる!」 八幡「いや、ウケねえから」 ガオ 八幡「ここなら旧作80円だからな」 折本「安いじゃん」 八幡「ああ。 折本は旧作は借りないのか?」 折本「うん。 見たいのは映画館や新作のうちに借りちゃうから」 八幡「ほーん。 ドラマも借りないのか?」 折本「録画して見ちゃうし。 見逃したらそのまま見るのやめるけどね」 八幡「そうか。 ほら、あったぞ」 折本「本当だ。 この茶髪の子がヒロイン?」 八幡「ああ」 折本「比企谷もこれ見てたんだよね?」 八幡「見てたぞ。 あまり声が似てるとは思わないけどな」 折本「ちょっと質問する前に答えないでよ」 八幡「俺の意見を述べたまでだ。 借りるのは一巻だけでいいのか?」 折本「うーん、これって面白い?」 八幡「俺は面白いと思うが」 折本「……そっか。 それより借りてきたらどうだ?」 折本「うん」 店外 折本「うー、さむっ!」 八幡(お、今のは閃光さんに少し似てたかも) 折本「三月中旬なのに寒すぎじゃない?」 八幡「そうだな。 寒いなら中学の時みたいに下にジャージはけばいいんじゃね?」 折本「は?」 八幡「」ビクッ 折本「さすがに高校生でそれはないよ、比企谷」 八幡「そ、そうなのか」 折本「比企谷だって生足の方がいいでしょ?」 八幡「そうだな。 ……あっ」 折本「ぶふっ。 比企谷って足フェチだったんだ。 マジウケる!」 八幡「いや、足フェチじゃねえよ。 それにウケないから」 折本「否定しなくていいって。 それじゃ夕食には少し早いけどサイゼ行く?」 八幡「その前に本屋寄っていいか?」 本屋 折本「なに買うの? ってやつ?」 八幡「いや、今日は漫画だ」 折本「漫画か。 なに?」 八幡「東京喰種。 最新刊が今日発売日なんだ」 折本「あ、それ知ってる。 くんが読んでた!」 八幡「あいつ、漫画読むのか」 折本「漫画くらい読むでしょ」 八幡「意識高い系だし語だし中途半端にビジネス書でも読んでるのか思ったわ」 折本「後とか。 マジウケる!」 八幡「折本、笑いのツボが浅いのか?」 折本「そんなことないと思うけど。 その漫画って面白い?」 八幡「ああ。 少しグロいけどな」 折本「そうなんだ。 新刊買うってことは集めてたりする?」 八幡「全巻揃ってるぞ」 折本「そっか。 ……よし」 八幡「なにがよし?」 折本「サイゼ行ったら比企谷んち行ってもいい?」 八幡「…………え?」 折本「前から比企谷んちに行ってみたいと思ってたんだよねー。 漫画も借りたいし」 八幡「いや、来なくていいから」 折本「いいじゃん。 今度、あたしんちにも招待するから」 八幡「興味ないから招待しなくて結構」 折本「興味ないとかマジ酷いんだけど」 八幡「酷くて結構。 適当に嘘ついて断るよりマシだろ」 折本「……それもそっか」 八幡(おいおいこの子納得しちゃったよ) 折本「それじゃあたしんち来なくていいから比企谷んちに行っていい?」 八幡「人の話聞いてる?」 小町「およ、お兄ちゃん何してんの?」 八幡「…………小町?」 自宅 小町「まさかお兄ちゃんが中学の同級生と交流を持ってるとは思いませんでした」 折本「絡むようになったのは最近だけどねー。 それより夕食頂いちゃっていいの?」 小町「はい。 二人も三人も変わりませんし。 それにかおりさんにお兄ちゃんのこと色々聞きたいので」 折本「あたしが知ってることならなんでも話すよー」 小町「ありがとうございます! それじゃ小町は夕食の準備するから適当にお兄ちゃんとイチャイチャしてて下さいね」 折本「あたしが比企谷といちゃいちゃ? 小町ちゃん、マジウケる!!」 八幡「……」 八幡(どうしてこうなった) 折本「あたしも手伝うよ」 小町「いいんですか?」 折本「うん。 こう見えても料理結構得意なんだよねー」 八幡(意外だ) 折本「比企谷、今意外だと思ったでしょ?」 八幡「」ギクッ 折本「よく言われるんだよね。 なんかがさつに見えるみたいで」 小町「そんなことないですよー。 お兄ちゃん、お風呂でも入ってれば?」 八幡「お、おう……」 折本「比企谷、背してあげよっか?」 八幡「……っ!?」 折本「冗談だから。 動揺しすぎでしょ」 一時間後 折本「どう美味しい?」 八幡「……美味しい」 折本「でしょ」 小町「本当に美味しいですよ。 小町のから揚げより美味しいです!」 折本「あはは。 一時期から揚げ屋でバイトしてたからねー」 小町「なるほど。 お店の味を盗んだわけですね」 折本「そういうこと。 小町ちゃん、自己流なのに料理超美味しいよねー」 小町「そんなことないですよー」 八幡「まあな。 小町の料理は世界一だからな」 小町「……お兄ちゃん」 八幡「今の八幡的にポイント高いだろ」 小町「女の人の前でのシスコン発言は小町的にポイント低いよ」 八幡「うっ」 折本「なにそれ。 ポイントとかウケるんだけど」 自室 折本「へー。 ここが比企谷の部屋かー」 八幡「殺風景な部屋だろ」 折本「シンプルでいいんじゃん。 エロ本とか置いてないの?」 八幡「置いてねえよ」 折本「本当に?」 八幡「俺に年齢を偽って買える度胸があると思うか?」 折本「ないね」 八幡「だろ。 ほら、漫画」 折本「ありがと。 うわ、結構出てるんだ」 八幡「俺が今日買ったのは二部みたいなものだからな」 折本「ま、もうすぐ春休みだしすぐ読み終わっちゃうけどねー」 八幡「予備校とか行かないのか?」 折本「行かない。 あたし、東京の大学行く予定だから上京資金をあんま使いたくないんだよねー」 八幡「東京か」 折本「比企谷は大学決まってたりするの?」 八幡「いや、私立文系くらいだな」 折本「それならあたしと同じじゃん」 八幡「折本も文系か。 確かに理系って感じはしないな」 折本「……比企谷、あたしに結構言うようになったよね」 八幡「え」 折本「まあいいんだけどさ。 気を使われてる感じしないし」 八幡「お、おう……」 30分後 折本「比企谷に送られるとか中学の子が聞いたらマジびびるよね?」 八幡「びびるどころか信じてもらえないまであるだろ」 折本「それある!」 八幡「少しは否定しろよ」 折本「あはは、ごめん。 …………あのさ」 八幡「ん?」 折本「今更なんだけど……」 八幡「なんだ?」 折本「中学の時はごめん」 八幡「……」 折本「仲良かった子に相談したら翌日にはクラス全員に知れ渡っててさ……」 八幡「折本が広めたわけじゃないんだろ。 ならお前が謝る必要はないだろ」 折本「でもあたしも皆と一緒に笑ってたし……」 八幡「当時、俺はクラスの笑いものだったし仕方ないだろ」 折本「……」 八幡「それに中学の奴らとはもう会うこともないだろうし。 気にするな」 折本「いや、会うことないって同窓会とか……」 八幡「俺が行くと思うか?」 折本「……うん。 行かないよね」 八幡「その通りだ。 俺が同中で会うとすれば折本ぐらいだろ」 折本「……あたしぐらい」 八幡「だからもう気にしなくていい。 ていうか俺のを掘り起こさないで……」 折本「ぶふっ、って……っ!」 八幡「だから笑うなよ……」 折本宅前 八幡「結構近いんだな……」 折本「うん。 自転車なら五分もかかんないね」 八幡「そうだな」 折本「送ってくれてありがとね。 また明日」 八幡「おう。 また明日……ん?」 折本「どしたの?」 八幡「また明日ってなに?」 折本「あれ? 小町ちゃんから聞いてない?」 八幡「何も」 折本「明日、小町ちゃんと一緒に見ることになったんだよね」 八幡「」 折本「なんか小町ちゃんも自分の声に似てる声優さんが出てるみたいでさー」 八幡「」 折本「それじゃ明日は自転車で行くから。 おやすみー」 八幡「……マジかよ」 翌日 折本「おはよー、比企谷!」 八幡「……なんで朝からいんだよ」 折本「朝ってもう11時なんだけど」 八幡「なんで午前中からいんだよ」 折本「別に言い直さなくてもいいんだけど。 あたし、9時には来てたよ」 八幡「早いな」 折本「だって今日一日で全部見るつもりだからさ」 八幡「全部!?」 折本「うん。 それで明日は二期を一気に見る予定なんだよねー」 八幡「明日もうちで見るのか?」 折本「うん。 もちろん小町ちゃんも一緒にね」 八幡「そうか。 まあ、頑張れ」 折本「比企谷は見ないの?」 八幡「俺は全部見てるからな」 折本「あ、そうだった。 土日は部活ないんだ?」 八幡「ああ。 平日のみで依頼がない時は自由時間だからな」 折本「それって部活っていえるの?」 八幡「どうだろうな。 部費もないようだし学校からは部活として見られてないんじゃないか」 折本「それじゃボランティアでやってるようなもんじゃん」 八幡「そうだな。 ……それより小町は?」 折本「買い物に行ってる。 あたしも一緒に行こうとしたんだけど比企谷の相手しておいてくれって言われちゃってさー」 八幡「そ、そうか。 ……顔洗ってくるわ」 折本「うん」 10分後 折本「さっき途中まで見てたんだけどさ」 八幡「おう」 折本「主人公の子って比企谷に少し似てるよね」 八幡「……どこがだよ?」 折本「若干コミュ障なところ?」 八幡「あれは最初だけだ。 途中から(笑)になるからな」 折本「へー。 ってネタバレしないでよ」 八幡「悪い。 まあ、俺とキリトは全く似てないからそこんところよろしく」 折本「よろしくされましたー。 朝食食べないの?」 八幡「この時間だからな。 昼飯まで待つさ」 折本「わかった。 サンドイッチでいいよね?」 八幡「ああ。 起きたばかりだからちょうどいい。 ……ん?」 折本「昨日夕食ご馳走になったから、昼食用に作ってきたんだよねー」 八幡「マジか。 から揚げだけじゃなかったのか」 折本「だから料理は結構するって言ったじゃん。 人の話聞いてないの?」 八幡「適当に聞き流してた」 折本「比企谷、あたしに冷たすぎなんだけど。 マジウケる!」 八幡「何で喜んでるんだよ……」 折本「そこはいつも通り返してよ」 二時間後 折本「おー、やっと結ばれたかー」 小町「ですねー」 八幡(本当に全部見るつもりなのか) 折本「……あれ? もしかしてエッチする感じ?」 小町「お、お兄ちゃん! ってここまでするの!?」 八幡「い、いや。 安心しろ。 したがそのシーンはない」 折本「事後は確定なんだー」 小町「付き合って初日で体を許すとは。 小町的にポイント低いかも」 折本「まあ、こういうのは勢いも大事っていうからねー」 小町「そういうもんですかね?」 折本「じゃない。 あたしも経験ないからわからないけど」 小町「かおりさん、彼氏いないんですか?」 折本「いないよー。 いたこともないし」 八幡(意外だな。 てっきり二、三人くらいと付き合ってると思ったが) 小町「それじゃお兄ちゃんはどうですか?」 八幡「」 折本「比企谷? でも奉仕部の子と付き合ってるんじゃないの?」 小町「付き合ってないですよー」 折本「そうなんだ。 ……まだ付き合ってなかったんだ」 八幡「まだって何だよ。 これから先も付き合うことはねえよ」 折本「そうなの?」 八幡「あいつらとはそういうんじゃないんだ」 折本「じゃあどういう関係なの?」 八幡「…………理解者的な?」 折本「よくわかんない。 ……そっか、比企谷もフリーなんだ」 小町「そうなんですよ。 敵にも味方にも気づかれないくらい超フリーなんです」 八幡「おい味方にも気づかれないとか永遠の幻のシックスマンになっちゃうだろうが」 折本「……うーん、でも比企谷ってあたしに冷たいからなー。 もう少し優しくしてくれたらありかも」 八幡「」 小町「本当ですか!? お兄ちゃん、今日からかおりさんを優しくしないとだよ!!」 八幡「いや冗談を真に受けるな。 ……部屋に戻って勉強してくる」 小町「あ、逃げた」 八幡(まったく小町の前でからかわないでもらいたいもんだ) 夕方 小町「やっと見終わりましたねー」 折本「うん。 ずっとSAOに閉じ込められてると思ってたけど違ったね」 小町「はい。 小町的には髪の毛下してるキリトくんの方がよかったですね」 折本「あたしも。 ツンツンなのはちょっとねー」 八幡(に喧嘩売ってるのか) 折本「それじゃ帰りに二期借りてくるね」 小町「はい。 あ、お兄ちゃんも半分出しますので」 八幡「俺が出すのかよ……」 小町「というわけでかおりさんとガオにいってらっしゃーい!」 八幡「いや折本一人で十分だろ」 小町「いってらっしゃい」 八幡「……小町ちゃん?」 小町「いってらっしゃい」 八幡「…………いってきます」 移動中 折本「比企谷、小町ちゃんに弱すぎでしょ。 マジウケる」 八幡「いやウケねえから。 千葉の兄妹はこんなもんだろ」 折本「そうなの?」 八幡「ああ。 シスコンにブラコンばっかりだ」 折本「それはない」 八幡「そこはいつも通りそれあるって言えよ」 折本「そんないつも言ってないって」 八幡「クリスマスの時の会議で言いまくってただろうが」 折本「うっ」 八幡「BGM並に言ってたぞ」 折本「そ、それはみんなが何言ってるかよくわからなかったから適当に……」 八幡「お前もわかってなかったのかよ……」 折本「だって質問しても語で返されるから余計わかんなくなっちゃうしさー」 八幡「あれが生徒会長でお前の学校大丈夫なの?」 折本「みんな生徒会に興味ないし大丈夫じゃない?」 八幡「そんなもんか。 確かに生徒会に興味がある生徒が多いわけないか」 折本「比企谷はまだ一色ちゃんのお手伝いしてるわけ?」 八幡「たまにな。 前よりだいぶ減ったが」 折本「ふーん。 一色ちゃんにだいぶ懐かれてるよね」 八幡「利用されてるだけだ」 折本「そうかな。 なんか兄妹的な?」 八幡「俺の妹は小町だけで十分だ」 折本「あはは、だよねー。 小町ちゃん一筋だもんねー」 八幡「その通りだ。 小町が俺のナンバーワンでオンリーワンだ。 ……戸塚を抜かして」 折本「え? なに?」 八幡「何でもねえよ」 ガオ 折本「よかった。 二期も全部あるー」 八幡「んじゃさっさと借りてこい」 折本「うん。 ……あれ? あたし、ルに比企谷に命令されてる?」 八幡「いや、命令してるつもりはないんだが。 言い方が悪かったか?」 折本「ううん。 あんまそういうの言われたことなかったから新鮮でいいかも」 八幡「そ、そうか……」 折本「んじゃ待っててね」 八幡「おう」 折本「先に帰んないでよね」 八幡「帰らないから早く行けよ」 折本「はいはーい」 喫 八幡「美味い」 折本「比企谷、砂糖入れすぎじゃない?」 八幡「甘党なんだよ」 折本「そういえば家でもマッカン飲んでたよね」 八幡「ああ」 折本「コーヒー好きなんだ。 もしかして比企谷ってグールとか?」 八幡「ちげぇよ。 サンドイッチも美味しそうに食べてただろ」 折本「上手く飲みこんでたとか?」 八幡「どんだけ疑ってるんだよ」 折本「だって食べられるの怖いしー」 八幡「食べないから」 折本「あたしって美味しそうに見えない?」 八幡「おい誤解されるからそういうこと言うな」 戸部「あんれー? ヒキタニくんじゃね?」 八幡「と、戸部……」 戸部「おいーっす。 いやー、奇遇だわ。 試合帰りに喫寄ってみたらヒキタニくんいんだもんよー」 八幡「お、おう……」 戸部「えっと、もしかしてデート中だったり?」 八幡「…………は?」 折本「比企谷の友達? あ、比企谷に友達いないんだった」 八幡「おい。 ……クラスメイトだ」 戸部「ヒキタニくんのクラスメイトの戸部翔でーす。 よろしくお願いしゃす!」 八幡(こいつら二、三回顔を会ってると思うんだがお互い覚えてないのか?) 折本「あたし、。 総合の二年生。 戸部くん、よろしくねー」 戸部「うぇーい、よろしくー」 折本「比企谷と違ってテンション高すぎなんだけど。 マジウケる!」 戸部「ウケられちゃったわー。 折本さん、ヒキタニくんの彼女だったり?」 八幡「」 折本「……うん、そうだよー」 八幡「ふぁっ!?」 戸部「マジかー。 ヒキタニくん、他校の彼女とかハンパないわー」 八幡「あ、いや……」 戸部「んじゃお邪魔のようだからお先失礼するわ。 んじゃ!」 折本「またねー」 八幡「…………おい」 折本「なに?」 八幡「どういうつもりだよ?」 折本「比企谷があたしに冷たくするから仕返し?」 八幡「なんで疑問形なんだよ。 ……絶対面倒くさいことになるじゃねえか」 折本「そうなの?」 八幡「そうだよ。 見るからに面倒くさそうなやつだったろうが」 折本「そうかな。 ていうか似てるなおい」 翌日 夕方 折本「うーん、やっと終わったー」 小町「いやー、長かったですねー」 折本「だねー。 でも超面白かったよね?」 小町「はい。 ユウキの話は感動しちゃいました!」 折本「それある!」 八幡「……」 折本「てか比企谷泣いてたしね。 マジウケる!」 八幡「泣いてないから」 小町「いやいや、目真っ赤だよ?」 八幡「……寝不足だからな」 折本「比企谷って涙流せるんだ」 八幡「俺も人間だからな。 涙くらい流せるだろ」 折本「お、泣いたの認めたなー?」 八幡「うっ」 折本「比企谷の泣き顔も見れたことだし。 漫画の続き見よっかな」 八幡「帰らないのかよ」 折本「だって夕食まで時間あるし。 re見たいから比企谷の部屋行っていい?」 八幡「ああ。 勝手に取ってくれ」 折本「んじゃついでに探索してくるー」 八幡「おい!」 30分後 自室 折本「そういえばSAOの原作って続いてるの?」 八幡「ああ。 余裕で続いてるぞ」 折本「そっか。 比企谷、原作持ってる?」 八幡「全巻持ってる」 折本「やっぱりー。 re今日中に読み終わるから貸してくれる?」 八幡「ああ。 持ってけ」 折本「やった。 これでしばらく時間潰せるー」 八幡「そういえば土日うちに入り浸ってたがバイトはどうしたんだ?」 折本「バイト? やめたよ。 受験勉強あるし」 八幡「してねえじゃねえか……」 折本「春休みになったらするつもりだし」 八幡「春休みか。 総合はいつからなんだ?」 折本「明後日。 総武は?」 八幡「うちもそうだ。 明日が終業式」 折本「一緒じゃん。 ……あのさ、予備校ない日でいいからあたしに勉強教えてくれない?」 八幡「嫌だ」 折本「即答だし! お願い。 比企谷が苦手な数学教えるから!!」 八幡「なんで俺が数学苦手なの知ってるんだ?」 折本「小町ちゃんから聞いたんだけど」 八幡(あのバカ妹っ!) 折本「ギブアンドテイクってことで。 よろしくお願いしゃす!」 八幡「戸部の口調が移ってるぞ……。 まあ、予備校がない日ならいいか」 折本「本当に!?」 八幡「ああ。 折本は数学得意なのか?」 折本「うん。 数学だけなら学年で三位だからねー」 八幡「俺は国語だけなら学年三位だ」 折本「……ぷっ! お互い三位とかウケる!」 八幡「いや、ウケねーから。 折本が数学が得意とは意外だな」 折本「比企谷、昨日からそればっかり言ってるんだけど。 本当ならあたしだって総武高に入れるくらい成績良かったんだからね?」 八幡「そうなのか。 なら何で総合に入ったんだ?」 折本「あっちの方が設備よかったからねー」 八幡「なるほど。 確かに公立のくせに設備だけはいいからな」 折本「そうそう。 でも総武に入った方が面白かったかも」 八幡「今更言っても遅いだろ」 折本「だよねー。 明日って部活あんの?」 八幡「いや、午前で学校終わるしないと思うぞ」 折本「なら千葉に遊びに行かない?」 八幡「いってらっしゃい」 折本「比企谷を誘ってるんだけどー」 八幡「やんわり断ってるんだよ。 察しろ」 折本「いいじゃん。 どうせ暇なんでしょ?」 八幡「千葉に行くと俺のHPが減る」 折本「ぷくくっ……まじウケる! HPとかっ!!」 八幡「だから学校の友達とでも行って来い」 折本「……うん、学校の友達と比企谷の三人で行きたいんだよねー」 八幡「知らない人もいるのかよ。 余計嫌だわ」 折本「知らない人じゃないよ。 千佳って覚えてない?」 八幡「?」 折本「いや誰それ?」 八幡「……はあ。 ……駄目?」 八幡「別に謝られるようなことはされてないからな。 むしろ俺と葉山が謝る方だろ」 折本「そんなことないって。 あたしも後先考えず口走っちゃう方だったからさー。 あれでいい勉強になったっていうか」 八幡「いい勉強ねえ……」 折本「ね、お願い!!」 八幡「……わかった。 ただ気分次第ですぐ帰るからな」 折本「うん。 それでいいよ。 てか気分次第って比企谷って意外と俺様系?」 八幡「違うから」 翌日 総武高 八幡(戸部が葉山グループに余計なこと言ってなければいいが) 戸部「お、ヒキタニくん! うぃーっす!」 八幡「……おう」 戸部「あんれ? ヒキタニくん、テンション低すぎじゃね?」 八幡「朝から高い方がおかしいだろ」 大和「確かに」 大岡「それな」 八幡(こいつらいつのまに来やがった!?) 戸部「それよりさっきヒキタニくんの彼女の話してたんよ」 八幡(朝からその話してるのか。 他に話題なかったのかよ……) 大岡「他校に彼女作るとかやばいよな!」 大和「確かに」 戸部「だから言ったべ。 ヒキタニくんは半端ねーって。 超ヒキタニくんだわー」 八幡(なにそれ強そう。 それより早く否定しないと余計面倒なことになるな) 戸部「それさー、モテない俺たちの為に女子にモテる方法をご教授お願いしたいんよ」 八幡「戸部、いいか。 あれはごか「おはよう、八幡!」」 戸塚「今日は早いね」 八幡「戸塚、おはよう!!」 戸部「うぇいっ!? ヒキタニくん、あいさつ元気よすぎっしょ!?」 戸塚「なに話してるの?」 八幡「特に話してないぞ」 戸塚「そっか。 そうだ、八幡に見て欲しいものがあるんだけど」 八幡「おう。 なんだ?」 戸塚「僕の席で見せるからちょっと来て」 八幡「地獄の果てまでもついていくぞ」 戸部「……あんれー? ヒキタニくーん?」 放課後 八幡(さて戸部たちに話しかけられる前に行くか) 戸塚「八幡、またね」 八幡「おう。 戸塚は部活か?」 戸塚「うん。 八幡は?」 八幡「俺は用事があるから千葉に行ってくる」 戸塚「そっか。 それじゃ連絡するから春休み遊ぼうね!」 八幡「24時間空けておくぜ」 戸塚「それじゃーね!」 八幡(よし行くか) 結衣「ヒッキー!」 八幡「おう」 結衣「ちょっといい?」 八幡「……ここじゃアレだから歩きながらでいいか」 結衣「うん」 廊下 結衣「あのさ、朝に戸部っち言ってたことなんだけど……」 八幡「あれは誤解だ。 折本とお茶してたのを誤解されただけだ」 結衣「折本さんって総合の?」 八幡「ああ」 結衣「ヒッキーって折本さんと仲良かったんだ?」 八幡「本の貸し借りをする程度だ」 結衣「そっか。 ……てっきりあたしとゆきのんが振られたのは彼女がいたからだと思っちゃったよ」 八幡「=年齢だから安心しろ」 結衣「あたしも同じだし」 八幡「…………そういえば」 結衣「ん?」 八幡「なんで戸部は折本が他校だとわかったんだ? 前に会ったことは覚えてなかったようだし」 結衣「あー、戸部って総武の可愛い子は全部覚えてるからじゃないかな」 八幡「」 結衣「自分が知らない可愛い子だったから他校だってわかったんじゃん?」 八幡「マジか。 戸部、キモいな……」 結衣「あたしも初めて聞いた時は引いちゃった。 ……あ、ゆきのんが待ってるから行くね」 八幡「おう。 またな」 結衣「うん。 またね!」 八幡「……」 葉山「比企谷」 八幡「……今度はお前かよ」 葉山「そんな時間は取らせないよ。 ……戸部が迷惑掛けたみたいですまなかった」 八幡「ちゃんと手綱握っておけよ」 葉山「はは。 しかし折本さんと仲良くしてるのは意外だったな」 八幡「そこまで仲良くはねえけど」 葉山「……彼女には酷いことをしたな」 八幡「そんな気にしてないから大丈夫だろ」 葉山「ならいいんだけど。 もう帰るのか?」 八幡「……用事があるから千葉に行く」 葉山「折本さんとかい?」 八幡「お前には関係ないだろ」 葉山「図星か。 車に轢かれないように気を付けてな」 八幡「おい」 葉山「冗談だよ」 千葉駅前 折本「あ、きたきた!」 「あっ」 八幡「……おう」 折本「比企谷、おっそーい!」 八幡「時間通り来ただろ」 折本「女の子を待たせるのはアレじゃないの?」 八幡「アレって何だよ……」 折本「ま、いいや。 千佳、言いたいことあるんでしょ?」 「う、うん。 えっと……」 八幡「……」 「この前はごめんなさい!」 八幡「わかった。 ……んじゃ謝罪受け入れたし帰っていい?」 「え」 折本「駄目に決まってんじゃん。 一緒に遊んでくれるんでしょ?」 八幡「ほら、今日はアレがアレだから」 折本「アレってなんなの?」 「えっと、やっぱりわたしいない方が……」 折本「違うって。 ほら、比企谷が変なこと言うから千佳が困ってんじゃん」 八幡「いや、でも人も多いし……」 折本「ぶはっ。 これで人が多いとか! これじゃ渋谷とか行ったら比企谷死んじゃうんだけど」 八幡「東京は池袋しか興味ねえな」 折本「なんで池袋!?」 「……なんか仲良いね……」 折本「だって。 あたしと比企谷、仲良いって!」 八幡「気のせいだろ」 折本「否定しないでよ。 あたしが嫌われてるみたいじゃん。 それより行くよ!」 映画館 八幡「いきなり映画かよ……」 折本「昨日ラインしたじゃん。 千佳もこれ見たいって言ってたよね?」 「う、うん。 面白そうだし」 八幡「それじゃ俺はあれを見るから。 終わったらロビーに集合で」 「」 折本「いや、一緒に見るに決まってんじゃん」 八幡「一緒に見てどうするんだよ。 上映中は話さないし、お互い好きな映画を見たほうがいいだろ」 折本「……それあるかも」 「いやないでしょ!?」 折本「だ、だよね。 一緒に映画館行って違う映画見るってないよね?」 「ないない!」 上映前 折本「比企谷、洋画は興味ない?」 八幡「いや、普通に見るぞ。 ただあっちも気になってただけだ」 折本「そっか。 なら今度はあっちを一緒に見ようよ」 八幡「別にレンタルで十分なんだけど」 折本「でも映画館で見たほうが迫力あるでしょ?」 八幡「それあるー」 折本「ちょっとあたしの真似しないでよ。 似てないし……」 「ひ、比企谷くんって普通に喋るんだね」 折本「中学の時は全然喋らなかったけどねー」 八幡「うるせえ。 この前は葉山についていっただけだったからな」 「は、葉山くんか……」 折本「千佳のトラウマワードきたこれ!」 八幡「あ、悪い」 「ううん。 怒られて当然のことしてたし気にしないで」 折本「あはは、だよねー」 「かおりもでしょ」 折本「でした。 はい……」 八幡「……そろそろ始まるぞ」 夕方 喫 折本「そういえば千佳は予備校通うの?」 「ううん。 あたしは短大だし」 折本「そっかー。 保育士になりたいんだっけ?」 「うん。 お母さんも保育士だから」 折本「比企谷はなりたい職業決まってんの?」 八幡「一応とか?」 折本「っ! 比企谷がとかっ! マジウケる!!」 八幡「……」 「あ、でも最近は多いって聞くし……」 八幡「いや無理にフォローしなくていいから」 折本「くくっ。 ひひひっ。 比企谷が……っ!」 「かおり、笑いすぎだって」 折本「だって。 ……ふぅ。 もう大丈夫。 比企谷、希望だけどなんかになりそうだよねー」 八幡「」 折本「今だって奉仕部やってるし? クリスマス行事の時も凄い働いてたじゃん?」 八幡「だな。 ……だがにはなりたくない」 「かおりはやりたい仕事あるの?」 折本「あたしは今のところ特にないかなー。 強いて言うなら仕事じゃないけどお嫁さんとか?」 「ぷっ」 八幡「くはっ。 折本がお嫁さんねえ」 折本「何で笑うかなー。 女だからおかしくないでしょ?」 「そうだけど……」 八幡「折本が主婦とかあまり想像出来ないな」 折本「あたし、家で家事とか凄い手伝ってるからね?」 「あー、確かに」 八幡「そうなのか?」 「うん。 前に遊びに行った時に洗濯物と料理してたかも」 八幡「ほーん。 料理は知ってたが洗濯物もしてるのか」 折本「まーね。 あたし、母子家庭だから小から手伝ってるんだよねー。 見直した?」 八幡「少しな」 折本「そこは素直に褒めてくれるところでしょ。 千佳、比企谷があたしに冷たいんだけどー」 「うーん、かおりって少しウザイ系だから仕方ないんじゃない?」 折本「千佳も酷いんだけどー。 てか本人に向かってウザイとかマジウケる!!」 八幡「いや、それが人によってはうざいんじゃないか?」 「それある」 折本「……え? 比企谷、あたしのことうざいと思ってたりする……?」 八幡「…………いや、うざいとまでは思ってない」 折本「本当に?」 八幡「ああ。 本当にうざかったら一緒にいないだろ」 折本「だ、だよね。 …………よかった」 「……」 折本「それじゃそろそろ解散しよっか」 「うん」 駅前 「比企谷くん、今日はありがとう」 八幡「いや」 「嫌じゃなかったらまた遊んでくれる?」 八幡「まあ、折本が一緒なら」 「ありがとう」 折本「あれ? 比企谷、あたしがいないと駄目な感じ?」 八幡「いいから行くぞ。 電車に乗り遅れる」 折本「あ、待ってよ。 千佳、したっけー!」 「したっけー」 八幡「お前らあれ見てるのかよ……」 図書館 折本「うわ、空いてるじゃん!」 八幡「……」 折本「ここなら集中して勉強出来そうじゃない?」 八幡「勉強なら家でも出来るだろ。 なんでわざわざこんなところまで……」 折本「だって比企谷んちだと誘惑が多いだもん」 八幡「だもんって。 ……自宅という選択肢はないのかよ?」 折本「あたしんちは比企谷が嫌がったんだけど?」 八幡「うっ」 折本「ほら、早く座ろうよ」 八幡「……ああ」 二時間後 八幡「今日はこんくらいでいいだろ」 折本「うーん、疲れた~」 八幡「……」 折本「どうしたの?」 八幡「いや、折本って案外人に勉強教えるの上手いんだと思ってな」 折本「あたしもそう思った。 もしかして教師に向いてたり?」 八幡「そこまでは言ってねえよ」 折本「あはは、だよねー」 八幡「それじゃ帰るか」 折本「帰りにどっかでお昼食べてかない?」 八幡「ここら辺サイゼないからなー」 折本「またサイゼとかっ。 比企谷、サイゼ以外の選択肢ないの? マジウケる!!」 八幡「いやウケねーから。 あと、声大きい」 折本「あっ」 ラーメン屋 八幡「本当にここでいいのか?」 折本「うん。 前から入ってみたいと思ってたんだよねー」 八幡「ここ初めてなのか?」 折本「そうだよー。 ラーメン屋って男子いないと入りづらいじゃん?」 八幡「折本なら男友達も多いだろ」 折本「友達はいるけど。 こうして二人で出かけるのは比企谷くらいだし」 八幡「……そうか」 折本「んで比企谷のお勧めは?」 八幡「シンプルに醤油だな」 折本「それじゃそれでいいや」 八幡「すいません。 比企谷だって飲み干してるじゃん?」 八幡「まーな」 折本「……比企谷って太ったりしないの?」 八幡「急に何だよ?」 折本「運動とか全然してないっしょ。 でも細いまんまだからさー」 八幡「そうだな。 俺は太らない体質のようだな」 折本「うわー、女の敵はっけーん!」 八幡「……折本だって運動してないだろ?」 折本「あたししてるよ?」 八幡「そうなのか?」 折本「サイクリングで汗流してるから」 八幡「サイクリング?」 折本「うん。 言ってなかったっけ?」 八幡「初耳だな。 でも見たか?」 折本「なにそれ?」 八幡「何でもありましぇん」 折本「比企谷も一緒にする?」 八幡「疲れるから嫌だ」 折本「だと思った。 千佳も運動嫌いだから一人で寂しいんだよねー」 八幡「毎日走ってるのか?」 折本「土日だけ。 比企谷って確か運動神経よかったよね?」 八幡「そこそこな」 折本「小学生の時はスポーツしてなかったの?」 八幡「いや、野球やサッカーをしてたぞ。 一人でな」 折本「ぷはっ。 くくっ。 一人って……っ!!」 八幡「遊び相手がいなかったから仕方ないだろ」 折本「比企谷ならそれあるー」 八幡「やっぱりそれイラつくな」 一時間後 比企谷宅 八幡「なんで当たり前のようにうちんちに来てんだよ?」 折本「だって家に帰っても一人で寂しいじゃん?」 八幡「知らねえよ」 折本「小町ちゃんは?」 八幡「今日から友達と卒業旅行に行ってる」 折本「あ、そういえば昨日ラインで言われたんだった」 八幡「おい」 折本「ごめんごめーん。 てことは夕食はどうすんの?」 八幡「自分で作るに決まってるだろ。 二、三日だけだしな」 折本「えらーい。 比企谷のことだからコンビニ弁当で済ますのかと思ってた」 八幡「一応両親の分もあるからな。 それに俺は一応希望だから料理はある程度出来ないといけない」 折本「まだ言ってるんだ。 ねえ、比企谷」 八幡「嫌だ」 折本「ちょっ、まだ何も言ってないんだけど!?」 八幡「何かお願いをされることはわかってるんだよ」 折本「嘘? なんでわかったの?」 八幡「なんとなく」 折本「やっば。 あたしと比企谷って以心伝心、相思相愛じゃない?」 八幡「相思相愛は違うだろ」 折本「あたしのお願いはね……」 八幡「いや聞いてないから」 折本「比企谷の手料理が食べたーい!」 八幡「……なんだそんなことか。 それくらいならいいぞ」 折本「本当に?」 八幡「ああ。 三人分も四人分も変わらないだろ」 折本「やった! 比企谷、今日は優しくない?」 八幡「いつも優しいだろ。 そっちの親は大丈夫なのか?」 折本「うん。 出張中でしばらく一人なんだよねー」 八幡「そうか。 大変だな」 折本「そこまで大変じゃないけどねー。 それで今日は何を作んの?」 八幡「まだ決めてない。 冷蔵庫にあるもので適当に作るつもりだ」 折本「お、なんか主夫っぽい台詞言ってるし。 ウケる」 八幡「いやウケねーから」 20時 折本「比企谷、洗い物終わったよー」 八幡「悪いな」 折本「別にー。 夕食ご馳走になったりこれくらいはねー」 八幡「もうそろそろ帰るか?」 折本「うーん」 八幡「帰るなら夜遅いし送ってくぞ。 いくら自転車でも女一人じゃ危ないだろ」 折本「えっと……」 八幡「どうした?」 折本「あのさ……今日、泊めて欲しいんだけど……」 八幡「………………は?」 折本「だ、だめ……?」 八幡「駄目に決まってるだろ」 折本「だ、だよね。 あはは……」 八幡「……何かあったのか?」 折本「……」 八幡「家に帰りたく理由でもあるんじゃないか?」 折本「……うん。 実は昨日覗きにあってさ……」 八幡「それは穏やかじゃねえな」 折本「昨日、お風呂に入ってる時に窓越しなんだけどね……」 八幡「……」 折本「比企谷、ここら辺で最近覗きが多いの知ってた?」 八幡「いや、初耳だ」 折本「あたしは知ってたんだよね。 だからもしあたしが覗きにあったらとっちめようかと思ってたんだけど……」 八幡「……」 折本「怖くて体が動かなくてさ。 シルエットしか見えなかったのに情けないよね……」 八幡「警察に通報はしたのか?」 折本「したよ。 庭に足跡もあったみたい。 犯人が庭に入ってきたことを言われて余計怖くなっちゃってさ……」 八幡「その後はどうしたんだ? 母親は出張でいなかったんだろ」 折本「家で寝てたよ。 怖くてあんま寝れなかったけど……」 八幡「さんとか友達に相談しなかったのか?」 折本「だって夜遅かったし。 比企谷にも相談しようかと思ったんだけど……」 八幡「折本って気遣い出来たんだな」 折本「当たり前じゃん。 比企谷、あたしのこと馬鹿にしすぎなんだけど!?」 八幡「わ、悪い。 まあ、少しは元気になったみたいでよかったわ」 折本「……うっさい。 それじゃあたし帰るね」 八幡「…………うちに泊まっていいぞ」 折本「ホントに?」 八幡「あ、待て。 母親に相談するわ」 折本「」ガクッ 5分後 八幡「いいってよ」 折本「マジ? よかったぁー」 八幡「ちなみに母親っていつ出張から帰ってくるんだ?」 折本「五日後だけど。 なんで?」 八幡「いや、母親が折本がよかったら折本の母親が帰ってくるまでうちに泊まっていいって言っててな……」 折本「え? さすがにそれは悪くない?」 八幡「だよな。 泊まるならさんちの方がいいよな」 折本「千佳は今日から家族旅行に行ってるみたいなんだよね……」 八幡「そうか。 ……どうする?」 折本「それじゃ……お願いしよっかな?」 八幡「わかった。 着替えはどうすんだ?」 折本「えっと……」 八幡「ん?」 折本「実は下着だけ持ってきてたり?」 八幡「はなから泊まる気だったんじゃねえか!」 折本「いや、比企谷なら泊めてくれるかなーって思ったりしてさー」 八幡「俺のこと信用しすぎでしょ」 折本「うん。 信用してる!」 八幡「……っ。 そ、それで寝間着はどうすんだ? 小町のじゃ小さいよな」 折本「比企谷の貸してよ。 ジャージとかあるでしょ?」 八幡「折本んちに着替えを取りに行くというのは?」 折本「夜だしあんま行きたくないんだけど……」 八幡「だよな。 わかった。 サイズ大きいと思うけど我慢しろよ」 折本「りょーかい!」 八幡「後歯ブラシは新しいのがあるからそれ使ってくれ」 折本「うん」 八幡「シャンプーやリンスは小町の使えばいいだろ」 折本「比企谷、あたしに気遣いすぎなんだけど。 マジウケる!」 八幡「いや、ウケねーから」 30分後 折本「比企谷、お風呂沸いたー」 八幡「先に入っていいぞ」 折本「いや、あたしは最後でいいよ。 比企谷のお母さんって何時頃帰ってくんの?」 八幡「日によってバラバラだが10時から11時くらいじゃね」 折本「うわ、残業しまくりじゃん。 ちなみにお父さんは?」 八幡「知らね。 母親待ってたら遅くなるから先に入って来いよ」 折本「でも……」 八幡「昨日あんま寝てないんだろ。 なら先に入っていつでも寝れるようにしといた方がいいだろ」 折本「……うん。 それじゃお言葉に甘えて」 八幡「んじゃ行くか」 折本「………………へ?」 八幡「ん?」 折本「比企谷、あたしと一緒に入るつもりなの? まだ心の準備が出来てないんだけど……」 八幡「いや、タオルの場所を教えるだけなんだが」 折本「あっ」 八幡「なに? 俺ってそんな変態だと思われてたの?」 折本「ち、違うから! あたしがテンパっただけだから!!」 八幡「お、おう。 なんかキャラ崩れてんな」 折本「そ、それあるー」 八幡「めっちゃ棒読みになってんぞ」 10時半 リビング 折本「比企谷ー」 八幡「ん?」 折本「明日、午前中に着替え取りに行きたいんだけど」 八幡「おう。 行って来い」 折本「一緒に来てよー」 八幡「わかった」 折本「え? いいの?」 八幡「流石に一人で行かせるほど鬼畜じゃないから」 折本「比企谷に優しくされるんなら覗きにあったのもありだったかも」 八幡「それはねーよ」 母親「ただいま」 八幡「おかえり」 母親「はー、今日も疲れたわー」 折本「お、お邪魔してます!!」 母親「ん? あー、あなたが折本ちゃんね」 折本「は、はい。 比企谷くんの元同級生のです! 今日はありがとうございました!」 母親「気にしなくていいのよ。 大変だったわねー」 折本「あ、はい。 いえ!」 八幡「どっちだよ」 母親「八幡、ご飯はー?」 八幡「テーブルに置いてあるからレンジでチンしてくれ」 折本「あ、あたしがしてきますね」 母親「ありがとう。 でも先にお風呂に入ってくるから折本ちゃんは先に寝ちゃっていいわよ」 折本「は、はい。 ありがとうございます」 母親「八幡、洗濯物もよろしくねー」 八幡「ああ」 母親「折本ちゃんの下着盗んじゃ駄目だからね」 八幡「盗まないから……」 折本「あ、洗濯はあたしがやりますんで!」 5分後 折本「あー、緊張したー」 八幡「緊張しすぎだろ」 折本「だって同世代ならまだしも親御さんとか緊張しちゃうじゃん」 八幡「俺は同世代でも緊張するけどな」 折本「てか比企谷のお母さんめっちゃ若くない?」 八幡「まあ見た目はそうかもな」 折本「それに美人だし。 小町ちゃんが可愛いのがよくわかるっていうかー」 八幡「俺も血を引いてるんだが。 俺だって目が腐ってる以外は整ってる方だろ?」 折本「うーん、確かにそうなんだけど目で台無しなんだよねー」 八幡「目は仕方ないんだよ」 折本「諦めちゃってるんだ。 それよりあたしってどこで寝ればいいの? 比企谷のベッド?」 八幡「何でだよ。 小町の部屋でいいだろ」 折本「勝手に使っていいの?」 八幡「小町にも連絡済だ」 折本「そっか。 なんか皆に迷惑掛けちゃってるね。 ごめん」 八幡「気にすんな。 それより眠たいんなら寝たほうがいいぞ?」 折本「うーん、でももう少し比企谷と比企谷のお母さんと話してたいかもー」 八幡「明日もあるんだから今日は早く寝ろよ」 折本「……わかった。 んじゃおやすみー」 八幡「あいよ」 折本「……」 八幡「んだよ?」 折本「比企谷もおやすみって言ってよー」 八幡「……おやすみ」 折本「うん。 おやすみー。 あっ」 八幡「まだ何かあるのか?」 折本「まだお父さんに挨拶してないんだけど」 八幡「父親なら出張に行ってるらしい。 さっき母親に聞いた」 折本「あ、そうなんだ。 てか出張多くない? ウケる」 八幡「それな」 翌朝 折本「比企谷ー、起きてよー」 八幡「……んぁ……」 折本「もう10時なんだけどー」 八幡「……おぉ……。 なんで折本がいんだ……?」 折本「何寝ぼけてんの。 テンプレ過ぎてマジウケる!」 八幡「……そうか。 うちに泊まったんだった……」 折本「そういうこと。 ほら、さっさと起きろって」 八幡「……あいよ……」 折本「うわっ。 寝起きだと目の腐り具合が半端ないんだけど!?」 八幡「朝からのやめてくれませんかね……」 リビング 折本「朝食はお母さんと一緒でパンと目玉焼きでいいよね?」 八幡「おう。 ……母親の分も作ってくれたのか?」 折本「まーね。 てか比企谷の下着、地味過ぎてウケるんだけど」 八幡「洗濯までやったのかよ……」 折本「昨日言ったじゃん。 さすがに比企谷に下着見られるの恥ずかしいし」 八幡(俺だって恥ずかしわい) 折本「比企谷、今日は予備校あんの?」 八幡「今日はない。 朝食食べ終わったら着替え取りに行くか?」 折本「うん。 帰りにスーパーにも寄るからよろしくねー」 一時間後 折本宅 八幡「ほーん。 立派な一軒家だな」 折本「比企谷んちより小さいけどねー」 八幡「」ジー 八幡(あそこが覗きにあった場所か。 塀があるのにわざわざ庭まで入ってきたのか) 折本「比企谷?」 八幡「あ、おう。 それじゃ俺はここで待ってるわ」 折本「……一緒に来てよ」 八幡「え」 折本「怖いから一緒に来てよ」 リビング 折本「着替えまとめてくるからここで待っててね」 八幡「おう」 折本「テレビ見てていいからさー」 八幡「わかった」 八幡(まさか折本んちに来ることになるとはな) 八幡(中学を卒業したらもう会うことはないと思ってたが) 八幡「……」 八幡(やっぱり他人の家は落ち着かなえな) 折本「お待たせー」 八幡「早いな」 折本「実は昨日の朝に荷物まとめてたからねー」 八幡「なら昨日持って来ればよかったじゃねえか」 折本「だって勉強するのにボストンバック持ってったら超怪しいじゃん?」 八幡「まあな。 んじゃスーパー寄ってさっさと帰るか」 折本「うん」 スーパー 折本「比企谷もいつもここで買ってんの?」 八幡「だな」 折本「あたしもいつもここで買うんだけど比企谷と遭遇したことなくない?」 八幡「……買い物する時間が違うんだろ」 折本「そっかー」 八幡(俺が折本を見かけたら避けてただけなんだけどな) 折本「お昼は弁当にするとして、夕食は何がいいかなー?」 八幡「何でもいいぞ。 母親はリクトしてなかったのか?」 折本「美味しければなんでもいいって言われたんだよねー」 八幡「ほーん。 ならカレーでいいんじゃないか? 三人なら三日位持つだろ」 折本「カレーか。 それいいかも!」 13時 自宅 八幡「そういえば折本は母親に知り合いん家に泊まってること言ってるのか?」 折本「うん。 ……覗きのことは言ってないけど」 八幡「そうか」 折本「あれ? なんで母親に相談してないんだ、とか言わないの?」 八幡「母親に心配掛けたくないんだろ?」 折本「」 八幡「それに他人の家庭のことに首を突っ込むつもりはないからな」 折本「……そっか。 ありがと」 八幡「え? なにが?」 折本「何でもない。 それより今日は勉強どうすんの?」 八幡「あー、ぼちぼちやるか。 折本は?」 折本「あたしも一緒にするー」 夕方 折本「やばっ。 超いい匂いするんですけどー」 八幡「そりゃカレーだからな」 折本「今日もお母さんは遅い感じ?」 八幡「だろうな」 折本「昨日と今朝はあんま話せなかったから今日はゆっくり話したいんだよねー」 八幡「何を話すんだよ」 折本「色々と? だって比企谷のお母さんって面白い感じするじゃん?」 八幡「自分の親だからよくわからん」 折本「友達の親と比べればいいじゃん。 あ、比企谷って友達いなかったんだった」 八幡「おい。 ……一応、奉仕部の面子の親には会ったことはあるぞ」 折本「嘘?」 八幡「本当だ。 片方は怖くて、もう片方はゆるほわな感じだった」 折本「あー、なんか想像出来るかも。 今度、あたしのお母さんにも会ってみる?」 八幡「結構です」 折本「即拒否とかウケる」 八幡「いやウケねーから。 それより明日は予備校あるんだが折本はどうする?」 折本「予備校って午前中?」 八幡「ああ」 折本「そっかー。 午前中は一人なのかー」 八幡「とりあえず合鍵渡しておくから好きにしててくれ」 折本「やばっ。 合鍵とか超恋人っぽいんだけど。 マジウケる!!」 八幡「いや、恋人じゃねえし。 それにウケないから」 折本「…………比企谷はあたしと恋人とか嫌?」 八幡「…………は?」 折本「なんてねー。 あーあ、比企谷がこんなに面白いなら告白オッケーしとけばよかったかも」 八幡「……おい」 折本「冗談冗談。 てか比企谷が中一の時に告白した子もここの近所って知ってた?」 八幡「マジかよ……」 折本「遭遇しないように気をつけなよー」 八幡「おう。 明日から最小限の外出を心がけるわ」 折本「今以上に外出控えたらマジでヒッキーになっちゃうじゃん?」 八幡「おいやめろ。 春休みまでそのあだ名を聞きたくない」 折本「あだ名? あー、茶髪の子がそう呼んでたね。 やっぱ引きこもりだから?」 八幡「いや、恐らく比企谷から取ったと思うんだが。 あいつのあだ名のセンスは皆無だからな」 折本「いいじゃん。 可愛いと思うけど。 あたしもヒッキーって呼ぼっか?」 八幡「やめて下さいお願いします」 22時ごろ 母親「ただいまー」 折本「おかえりなさい!」 八幡「おかえり」 母親「今日も疲れたわー。 ん? 今日はカレー?」 折本「はい。 お風呂も沸いてますよー」 母親「それじゃ先にお風呂頂こうかしらね。 折本ちゃん、いいお嫁さんになるなー」 折本「本当ですか!?」 母親「本当本当。 八幡のお嫁さんにしたいくらい」 八幡「ぶふっ!」 折本「ちょっと比企谷、コーヒー吹かないでよ。 超汚ーい!」 八幡「わ、悪い。 母親が変なこと言うから……」 母親「ノリで言っただけでしょ。 八幡、真に受けすぎ」 八幡「ぐっ」 23時ごろ 母親「ご馳走様。 小町のカレー並に美味しかったわ」 折本「ありがとうございまーす」 八幡「洗い物は俺がする」 折本「え? でも……」 八幡「流石に洗い物ぐらいしないと小町に怒られるからな」 折本「小町ちゃんに怒られるんだ……」 八幡「それに母親とお喋りしたいんだろ?」 折本「……うん。 ありがと」 母親「なに? 折本ちゃん、わたしとガールズしたいの?」 八幡「ガールズ(笑)」 母親「……八幡」 八幡「すみません調子に乗りました」 10分後 八幡「んじゃ俺は部屋に行ってるわ」 折本「うん。 おやすみー」 母親「おやすみ。 あ、八幡」 八幡「ん?」 母親「はいこれ」 八幡「……何? 臨時小遣い?」 母親「そ。 これで明日予備校帰りに服買ってきな」 八幡「へ?」 母親「あんた、私服三着くらいしかないんだって?」 八幡「いや、三着あれば十分でしょ」 母親「一着は穴空いてるみたいだけど」 八幡「……マジで?」 折本「マジマジ。 今日洗濯してたら穴空いてるんだもーん。 マジウケる」 八幡「いやウケねーから。 てか早く言えよ」 折本「言ったけど比企谷、アニメに夢中で聞いてなかったじゃん」 八幡「うぐっ」 母親「というわけで折本ちゃんと一緒に行ってきな」 八幡「…………は?」 母親「八幡、お父さんに似てセンスがないからね。 折本ちゃん、よろしくね」 折本「はい、任されました」 八幡(今一瞬閃光さんに見えたような……) 30分後 母親「八幡の小?」 折本「はい。 アルバムも全然見せてくれないんですよねー」 母親「確かあたしの寝室にあったかな。 後で出しておくから好きに見ていいよ」 折本「ホントですか? ありがとうございます。 それでどんな子供だったんですか?」 母親「昔は目も濁ってなくて可愛い顔してたよ」 折本「比企谷が可愛い顔。 やば、マジで見てみたい」 母親「中身は素直過ぎて人を信じやすいタイプだったかな」 折本「今と正反対ですね」 母親「そうね。 目が濁ってきたのは中学生くらいかしら」 折本「」ギクッ 母親「中三には今みたいな感じなってたわね。 去年位から少しはマシになったみだいけど」 折本「……そうですか」 母親「八幡と中学の時なにかあった?」 折本「まあ、いろいろと……」 母親「そっか。 八幡が迷惑掛けてたらごめんね」 折本「いやいや、迷惑とかじゃないです。 逆にあたしが比企谷にやらかしたっていうか……」 母親「ふーん。 それで八幡とはいつ再会したわけ?」 折本「去年の冬ですね。 偶然街で会って! しかも綺麗なお姉さんとデートしてたんですよー」 母親「綺麗なお姉さん。 ……美人局?」 折本「ぷふっ、美人局って。 比企谷のお母さん、マジウケる……ます!」 母親「別に言い直さなくてもよかったけど」 折本「確か友達のお姉さんでした」 母親「友達って奉仕部の?」 折本「はい。 それからちょくちょく出くわすようになった感じですかねー」 母親「なるほどね。 八幡と一緒にいて楽しい?」 折本「超楽しいですよー。 ……それに結構頼りになるし」 母親「……それで今回は八幡を頼ったわけだ」 折本「うっ。 そ、そうです……」 母親「でも八幡よりも頼りになる友達いるんじゃないの?」 折本「確かに比企谷より頼りになりそうな人はいますけど、一番信頼出来るのは比企谷かなって」 母親「はぁ。 八幡がこんな可愛い子に信頼されるなんてね。 本当にお嫁さんに来てくれないかしら」 折本「あはは、それは厳しいんじゃないですかねー」 母親「流石にあの子の嫁は無理か」 折本「いえ、そうじゃなくて。 比企谷があたしを好きになることはないと思いますよ」 母親「……それはさっき言ってたやらかした件が原因で?」 折本「はい」 母親「うーん、でもそれは大丈夫じゃないかしら」 折本「え」 母親「折本ちゃんと八幡の間に何があったかわからないけどね」 折本「……」 母親「八幡が本当に嫌なら折本ちゃんをうちに泊めたりしないと思うんだよね」 折本「……そうですかね」 母親「それにあの子単純だから。 それじゃおやすみ」 折本「お、おやすみなさい……」 翌朝 リビング 八幡「……うす」 折本「あれ? 今朝は早いじゃん」 八幡「昨日は早く寝たからな。 今朝は自分で朝食作るから」 折本「あ、あたしが作る!!」 八幡「え」 折本「ひ、比企谷は着替えてきなよ。 予備校もあるんだし」 八幡「いや、まだ七時だから着替えるのは……」 折本「寝間着も洗濯するから着替えてきて!」 八幡「お、おう……」 八幡(そんな怒らなくても。 ……臭くないよな?) 2時間後 八幡「んじゃ行ってくるわ」 折本「いってらっしゃい。 それじゃ12時ごろ迎えに行くからー」 八幡「いや、駅でいいだろ。 それじゃ」 折本「……初めて比企谷に可愛いって言われたかも……」 折本「……やだ。 マジウケる……?」 予備校 八幡(なんか折本の様子が変だったな。 母親に何か言われたか) 「おはよう」 八幡「……おう。 千葉の方がいいかなって」 八幡「……書記ちゃんもいるからか?」 「……っ。 な、なんで比企谷がそれを知って……っ!?」 八幡「いや、一色から聞いたからだけど」 「」 予備校前 「比企谷はこのまま帰るのか?」 八幡「いや、少し用事があるんだが……」 折本「お、おす」 八幡「」 「……そういうことか。 邪魔者は帰るよ」 折本「あ、どもー」 八幡「……なんでいんだよ。 駅前で待ち合わせって言っただろ」 折本「喫が予備校の近くにあったから。 ……駄目だった?」 八幡「うぐっ。 ……とりあえず早く行こうぜ。 恥ずかしいから」 折本「そんなに恥ずかしがらなくていいと思うんだけど。 さっきの人だって女の子と待ち合わせてたみたいだし」 八幡「え」 折本「ほら、あそこ」 藤沢「先輩、お疲れさまです」 「ありがとう」 八幡(よろしくやってるじゃないか) 折本「とりあえずお昼にしよっか」 八幡「ああ」 サイゼ 折本「比企谷って同性の友達いたんだ。 ウケる」 八幡「友達じゃないから。 生徒会の副会長だよ」 折本「あー、どおりで見たことあると思った!」 八幡「生徒会の手伝いで少し話すようになっただけだ」 折本「なるほどね。 なんか年下に苦労しそうな顔してるよねー」 八幡「実際苦労してるからな。 それより服はどこで買うんだ? シマムラ?」 折本「千葉まで来てシマムラとかマジウケるんだけど。 パルコは?」 八幡「なんか高そうなイメージなんだが。 安い服でいいんだけど」 折本「安いのでもいいけど、余ったお金は返してもらうからって比企谷のお母さんに言われてるんだけど」 八幡「マジかよ……。 それじゃ使い切った方がいいのか」 折本「そういうこと」 パルコ 八幡「人が多い。 帰りたい」 折本「駄目だって。 ほら行くよ」 八幡「おい手を離せ。 一人で歩けるから」 折本「ひ、人が多いから迷子になったら大変じゃん!?」 八幡「俺は小学生か」 折本「そ、それにこうしてた方が彼氏彼女に見えるじゃん?」 八幡「俺なんかが彼氏に見られたら折本が困るんじゃないか?」 折本「別に困らないんだけど……」 八幡「……」 折本「それにルに見られた方がナンパもされなくなるし!」 八幡「おお、普段はナンパされるのか?」 折本「まあ、そこそこね。 全部断ってるけど。 ……たまにしつこいのもいるからさー」 八幡「戸部みたいな感じか?」 折本「外見はそうかも。 てか戸部くんに酷くない?」 八幡「見た目は軽薄そうだろ」 折本「それあるー!」 店内 折本「比企谷、どういうのが好みなの?」 八幡「ジャージ」 折本「私服のこといってるんだけど」 八幡「特にないな。 あれじゃね? デニムにカーディガンとかでいいんじゃないか?」 折本「比企谷、適当すぎ。 でも似合うかもねー」 八幡「色違いのを三着くらい買えばいいだろ」 折本「それはない」 八幡(なんか同じ柄のTシャツを三着くらい旅行に持っていたぞ) 折本「ブーツははかないの?」 八幡「はかねえな。 スニーカーとローファーしかはかないな」 折本「うーん、なら下は……」 八幡「折本、そこまで真剣に考えなくていいんだぞ?」 折本「でも比企谷のお母さんにお願いされたしさー。 手抜きはしたくないじゃん?」 八幡「でも早く家に帰りたいんだけど」 折本「今日はもう用事ないんだから我慢しなよ」 葉山「比企谷じゃないか」 八幡「げっ」 葉山「そんな嫌な顔するなよ。 酷いな」 折本「は、葉山くん……」 葉山「折本さん、久しぶり」 折本「う、うん……」 八幡(こいつあんなこと言っておいてよく平気で折本に話しかけられるな) 葉山「それとこの間は酷いことを言ってすまなかった」 折本「え」 葉山「機会があれば謝りたいと思ってたんだ。 本当にすみませんでした」 折本「ちょっ、頭上げてよ。 あれはあたし達が悪かったんだし。 ね?」 葉山「しかし……」 折本「それにあれがきっかけで比企谷とも仲良くなれたと思ってるし。 だから、ね?」 葉山「そう言ってくれると助かるよ」 八幡「……」 折本「あはは、葉山くんと再会して謝れるとはねー。 マジウケる」 八幡「いや、ウケねーから」 葉山「仲良いんだな」 折本「まあね。 今は比企谷んちで寝泊りもしてるし」 葉山「え」 八幡「おい!」 葉山「ね、寝泊り。 ……比企谷、随分手が早いんだな」 八幡「いやお前が思ってるようなことはしてないからね?」 折本「それより葉山くん一人?」 葉山「ああ、休日は大体いつもね」 折本「ぷぷっ。 比企谷と同じこと言ってるんですけど。 やばい、ウケる!!」 八幡「なんがお前も学校以外じゃぼっちだったのか」 葉山「うぐっ。 比企谷達はデートかい?」 八幡「ちが「そうだよー」 葉山「そうか。 それじゃ俺はこれで失礼するよ」 折本「またねー」 八幡「早く帰れ」 帰り道 八幡(結局四着も買ってしまった) 折本「比企谷のお母さん気にいってくれるかな?」 八幡「ねえこれ俺が着るんだよね? 俺が気に入ればよくない?」 折本「後で比企谷のお母さんに見せるつもりなんだけど」 八幡「いちいち着替えるの面倒臭いんだが」 折本「え? 買った服を見せるだけだから比企谷が着る必要なくない?」 八幡「」 折本「……くくっ。 もしかして着せ替えshowでもやらせると思ったの? 超ウケるんだけど!!」 八幡(くっ、殺せ……) 折本「でも全部似合うの買えたと思うよ」 八幡「そ、そうか。 俺はよくわからないけどな」 折本「今度出かけるときは着て来てよね?」 八幡「……まあ、服が少ないから必然的に着ることになるだろ……」 折本「これが捻デレか」 八幡「おい誰から聞いた? 犯人はわかっているけれども」 夕方 自宅 折本「小町ちゃんって何時頃帰ってくるの?」 八幡「21時くらいだな。 ……葉山と会って気まずくなかったか?」 折本「え?」 八幡「いや、気にしてないように言ってたがだいぶ酷いこと言われただろ」 折本「あー、うん。 でも葉山くんが言ってたのは本当のことだしさー」 八幡「……」 折本「比企谷を馬鹿にしてたのも、あたしより素敵な女子と仲が良いことも……」 八幡「……俺は別に思ってないけどな」 折本「……へ?」 八幡「あの二人が折本より素敵な女子とは思ってない」 折本「……」 八幡「まあ、折本が二人より素敵な女子とも思ってないけどな」 折本「……ねえ、そこであげて落とすとか超酷くない?」 八幡「……風呂掃除してくる」 折本「ちょっと逃げないでよ!」 21時ごろ 小町「ただいまー!」 八幡「おう。 おかえり」 折本「小町ちゃん、おかえりー」 小町「かおりさん、お出迎えありがとうございます!」 八幡「小町ちゃん、俺は?」 小町「お兄ちゃん、荷物よろしくねー」 八幡「……おう」 小町「それとお風呂湧いてるー?」 八幡「とっくにな」 小町「それじゃ小町、お風呂入ってくるー」 折本「……元気だねー」 八幡「だな。 とても旅行から帰ってきたばかりには見えないな」 折本「比企谷なら即寝てそうじゃない?」 八幡「俺ならその前に旅行に行かねえよ」 折本「それあるー!」 八幡「んじゃ荷物置いてくるか」 折本「あ、荷物はあたしが持ってくから比企谷は休んでてよ」 八幡「結構重いぞ?」 折本「大丈夫。 てか小町ちゃんの部屋に下着とか出しっぱなしだったからさー……」 八幡「お、おう。 早く片づけとけよ」 折本「りょうかーい!」 一時間後 小町「かおりさん、大変でしたねー」 折本「まあね。 でも直接は見られてないからさー」 小町「お兄ちゃんには覗きされませんでした?」 八幡「おい」 折本「それは大丈夫だったかなー」 八幡「かなって何だよ。 俺にそんな度胸がないの知ってるだろ?」 折本「うん。 知ってるー」 小町(おやおや?) 折本「てか逆にあたしが毎日洗濯してるから比企谷の下着の柄全部把握しちゃったんだけど。 マジウケる!」 八幡「いや、ウケねーから。 下着の柄全部把握とかストーカーかよ」 折本「そこは、か、彼女とか言ってよ……」 八幡「彼女でも普通は把握しないだろ?」 折本「……同棲してたらするじゃん?」 小町(なんかかおりさんの様子が) 折本「一応、ずっと一緒に寝泊りしてたわけだし?」 八幡「母親もいたけどな」 小町(ふむ。 かおりさんと二人で話したいな。 ……よし!) 折本「比企谷、ノリが悪ーい」 八幡「俺にノリを求めるお前が悪い」 5分後 八幡「……ん? こんな時間に電話か?」 小町「だれだれー? 結衣さんあたり?」 折本「」ビクッ 八幡「戸塚からだ。 悪いな。 邪魔されたくないから部屋に戻るわ」 小町「いってらっしゃーい」 折本(戸塚って誰だろ?) 小町「かおりさん、安心して下さい」 折本「え?」 小町「戸塚さんは男ですよ」 折本「そっか。 よかった……って違う違う!!」 小町「否定しなくていいですよ。 小町は気づいてますから」 折本「き、気づいてるってなにに……?」 小町「ずばりかおりさんはお兄ちゃんにほのじですね?」 折本「」 小町「ふふふ、小町にはばればれですよー」 折本「いや、その、ほのじっていうか……」 小町「違うんですかー?」 折本「あ、あはは。 ……そうかも」 10分後 小町「なるほど。 小町がいない間に距離は縮まるとは思ってましたが」 折本「いやー、なんか照れるかも……」 小町「かおりさんを惚れさせるとは。 それに可愛いって言われたら嬉しいに決まってますし」 折本「うん。 て最近扱いが酷かったからもしかしてあたしっ女扱いされてないのかなと思ってたんだよねー」 小町「それはお兄ちゃんが気を許してる証拠ですよ」 折本「そうなの?」 小町「はい。 お兄ちゃんが面と向かって馬鹿に出来る相手って奉仕部とさんあたりだけですし」 折本「って名字がかっこよくてウケるんだけど。 女子?」 小町「男の人ですよ。 なんか声がディに似てるんですよねー」 折本「あー、あのすぐ死んだ人ね。 イケメンなの?」 小町「いや、肥満体ですねー」 折本「そうなんだ。 戸部くんといい比企谷の知り合いってバリエーション豊かかも」 小町「戸部さんってあのチャラい人ですか?」 折本「そうそう。 前に喫で比企谷と一緒にいる時に挨拶されてねー」 小町「へー。 そういえばクリスマスの時も親しく話しかけてたかもですね」 折本「中学の同級生が葉山くんと戸部くんと一緒にいる比企谷を見たらビビるだろうなー」 小町「でしょうねー。 それでかおりさん、お兄ちゃんにいつ告白するんですか?」 折本「告白かー。 ……どうしよっかな……」 小町「なんか意外ですね。 かおりさんならぐいぐいいく感じかと思ったんですけど」 折本「うーん、あたし恋愛経験ないし。 それに小町ちゃんには言ってなかったんだけど……」 小町「……?」 折本「あたし、中学の時に比企谷に告白して振ってるんだよねー」 小町「」 折本「それに結構酷いことしちゃったっていうか。 だからあたしが比企谷に告白してもさ……」 小町「お、お兄ちゃんがかおりさんに告白!?」 折本「う、うん。 昔の話だけどね」 小町「あれれ? ちょっと小町のCPUが追いついてないようです……」 5分後 小町「……なるほど。 やっと理解しました」 折本「言うの遅くなってごめんねー」 小町「いえいえ。 確かにお兄ちゃんが中学の同級生と仲良くするの珍しいと思ってたんですが」 折本「小町的にはどう思う?」 小町「そうですね。 お兄ちゃんのお嫁さんレースがかおりさんと大志くんのお姉さんくらいしかいないので今が最大のチャンスかと」 折本「お嫁さんレースって。 ……てか奉仕部の子達は? 比企谷は付き合うことはないて言ってたけど」 小町「あの二人ならもうお兄ちゃんに振られてますよ」 折本「」 小町「まあ、その話を聞いた時は驚きましたけど。 今は仲良くしてますし、かおりさんもいるのでよかったのかなって思ってます」 折本「比企谷、あんな可愛い子達を振ったの!?」 小町「はい。 さすおに過ぎて小町も仰天でした」 折本「そうなんだ。 ……ていうかあの子達でも駄目なんじゃ、あたしも駄目なんじゃないかな……」 小町「それはわからないですよ。 ほら、かおりさんはお兄ちゃんが惚れたことがある女ですし!」 折本「過去形じゃん……。 それとあたしが告白しても本気にしてくれなさそうじゃない? なんの罰ゲームだ、とか今のお前は精神状態がおかしいだけだ、とかさ……」 小町「まー、雪乃さんと結衣さんに言ってましたが……」 折本「言ってたんだ!?」 小町「で、でも他人の気持ちを自分で決めつけるな、と雪乃さん、結衣さん、平塚先生、戸塚さん、さん、葉山さん、カーくんに説教されたので今は大丈夫ですよ!」 折本「説教されすぎてウケるんだけど!?」 小町「特に戸塚さんに説教された時は泣いてましたし」 折本「やばい。 それ超見たかった」 小町「ということでかおりさんの気持ちには真摯に受け止めてくれると思うので、あとはかおりさん次第ですよ」 折本「……そっか。 あたし次第かー」 小町「はい。 何なら小町も協力しますし」 折本「協力って?」 小町「ふふふ」 折本(なんか笑顔が怖いんだけど) 小町「とりあえず夜這いしましょう!」 折本「それはないかな」 小町「うぇっ!?」 折本「せっかくアイディア出してもらって悪いんだけどねー」 小町「よ、夜這いって言っても実際にエッチするわけじゃないですよ?」 折本「それくらいわかってるよ。 比企谷の部屋に押し掛ける程度でしょ?」 小町「はい」 折本「確かに深夜に寝間着姿の女子に迫られるのは、男子としては喜ばしい展開だろうけど。 ……比企谷は喜ばないと思うんだよね」 小町「……ですかね?」 折本「うん。 前に閃光さんマジビッチョロインとか言ってたし」 小町「そんなこと言ってたんですか……」 折本「それに雰囲気に流されて、答えが変わるとは思えないしさー」 小町「……」 折本「だから自分のタイミングで言ってみるよ」 小町「……ですね。 すいません、小町の悪い癖が出ちゃいました」 折本「ううん。 とりあえず明日告白してみよっかなー」 小町「明日っ!?」 折本「うん」 小町「今、自分のタイミングって言ってたのに。 明日ですか!?」 折本「そうだよー。 最初は告白すること自体悩んでだけど、小町ちゃんと話してたらなんかすっきりしたっていうか?」 小町「はぁ」 折本「明日、家に戻るからさ。 そのタイミングで言おうかなって」 小町「わかりました。 幸運を祈ってます!」 折本「ありがとうー。 それで小町ちゃんはいい人いないの?」 小町「…………え?」 折本「ほら、あたしだけ言うのもアレじゃん? だから小町ちゃんの恋愛事情も聞いてみたいんだけどー」 小町「あー、小町は特にいないですかねー」 折本「本当に?」 小町「本当ですよ。 それに小町はまだ中学生でアレがアレですし」 折本「ぷふっ。 なに比企谷みたいなこと言ってんの? マジウケるんだけど!」 小町「いや、ウケないですから……」 折本「やっぱ兄妹かも。 くくっ、あははっ!!」 小町「かおりさん、笑いすぎですって……」 小町(あ、あとで戸塚さんにお礼を言わないと) 戸塚宅 戸塚「それじゃ明日部活があるからそろそろ寝るね」 八幡『おう。 怪我しないようにな』 戸塚「ありがとう」 八幡『その。 いつでも電話してくれていいからな』 戸塚「うん。 ていうかまた僕から電話しなくちゃいけないの?」 八幡『え』 戸塚「八幡からはしてくれないんだ?」 八幡『あ、いや、する。 超するぞ!?』 戸塚「冗談だよ。 それじゃおやすみ」 八幡『お、おお。 おやすみ』 戸塚「ふぅ。 やっぱ八幡って面白いな」 戸塚(それよりなんで小町ちゃんは八幡に電話するようにお願いしてきたんだろ?) リビング 小町「戸塚さんとの電話終わったの?」 八幡「ああ。 今日は気持ちよく眠れそうだ」 小町「うわっ」 折本「比企谷、もしかしてホモ?」 八幡「違わい! それに戸塚は天使だからな。 俺が戸塚を好きになってもホモではない」 小町「あー、そういうの内心戸塚さん嫌がってるからやめた方がいいよ」 八幡「え」 小町「男扱いされないのやっぱりストレス溜まるみたいだし」 八幡「…………そうなの?」 小町「うん。 優しいから受け流してるけどね」 八幡「なんで小町は知ってるんだ?」 小町「だって電話でたまに話すし。 お兄ちゃんの相談事もたまにね」 八幡「……俺より小町の方が仲良かったのか……」 折本「そっちにショック受けてんの!?」 小町「とりあえず小町は忠告したからね」 八幡「おう。 これからは気を付けるわ……」 10分後 自室 八幡「なあ、折本」 折本「ん?」 八幡「さんと電話する時にどっちから掛けてる?」 折本「うーん、半々じゃない? まあ、用事がある時くらいしか電話しないけど」 八幡「そうなのか?」 折本「だって同じ学校じゃん。 学校で喋りつくしてるのに電話でまでお喋りしなくない?」 八幡「いや、そのどうでいい内容で長電話したりするんだろ?」 折本「しないんだけど。 やっぱ比企谷ってあたしのこと馬鹿にしてるでしょ!?」 八幡「いやいや、お前じゃなくて女子高生が、だよ」 折本「……ホント?」 八幡「本当だよ」 折本「まあ、クラスメイトには電話好きの子もいるけどねー」 八幡「だろ」 折本「てかなんで急にどうしたの?」 八幡「さっき戸塚から電話があっただろ?」 折本「うん」 八幡「また電話してくれって言ったら、俺からは電話してくれないんだ、と言われてな」 折本「あ、そう」 八幡「おい。 今下らないことだと思っただろ?」 折本「うん」 八幡「馬鹿野郎。 戸塚に嫌われたら生きていけなくなるんだからな」 折本「いや、面倒臭い比企谷と友達なんだからそれくらいで嫌われることはないんじゃない?」 八幡「」 折本「それくらいで嫌うようならそもそも比企谷と一緒にいてくれないと思うけど」 八幡「……」 折本「比企谷、どうしたの?」 八幡「いや、折本の言う通りだと思ってな」 折本「ふふ。 たまにはあたしもいいこと言うでしょ?」 八幡「だな。 見直した」 折本「ふぇっ!?」 八幡「ていうか折本も俺のこと面倒くさいと思ってるのか?」 折本「え? あたし?」 八幡「まあ、答えはわかってるんだけどな。 自分自身が一番わかってるしな」 折本「確かに比企谷は面倒臭い人間だと思うけど、あたしは嫌いじゃないよ?」 八幡「……お、おう」 折本「ていうかあたしって比企谷と同じで意外と面倒な人が好きなのかもしれない」 八幡「なんで俺と同じなんだよ。 俺は好きじゃないぞ」 折本「え? 好きでしょ? だって比企谷の周りって面倒な人が多いって聞いたし」 八幡「小町からか……」 折本「うん。 ……あれ? ってことはあたしも面倒な人間ってこと?」 八幡「……さあ」 折本「なんで目逸らすの?」 翌日 小町「かおりさん、また泊まりにきてくださいね!」 折本「うん。 比企谷も長い間邪魔しちゃってごめんね」 八幡「おう」 小町「お兄ちゃん、そこは邪魔じゃないよ、とか言うところでしょ!」 折本「あはは、比企谷にそういうの期待しちゃ駄目だって」 八幡「……まあ、邪魔だと思ってたら泊まらせたりしないけどな」 小町「出た捻デレ」 八幡「おい」 折本「比企谷もだいぶあたしにデレてきたってこと?」 八幡「うぜぇ」 折本「女の子に向かってうざいとか酷いんだけどー。 まあ、いいや。 それじゃお邪魔しました」 小町「はい。 お兄ちゃん、かおりさんを家まで無事に送るようにね!」 八幡「送ると言ってもチャリなんだけどな」 移動中 八幡「折本の母親は何時ごろ帰ってくるんだ?」 折本「多分夕方くらいじゃないかなー」 八幡「そうか。 ……それまで家に一人で大丈夫か?」 折本「うん。 今なら大丈夫だと思う」 八幡「ならいいけど」 折本「やばい。 比企谷が優しすぎてマジウケる」 八幡「いや、ウケねーから」 折本「ねえ、公園寄ってもいい?」 八幡「別に」 折本「それエリカ様ネタ? 超古い!」 八幡「違わい!」 公園 折本「はい、」 八幡「おう。 わかってるじゃねえか」 折本「そりゃ五日も一緒にいればねー」 八幡「それで俺に何か話でもあるのか?」 折本「まあね。 てか話があるってよくわかったね」 八幡「そりゃチャリだから途中で休憩する必要ないしな。 それに公園に何か面白いものがあるわけでもない」 折本「なんか推理物の主人公みたいな台詞言ってる」 八幡「いやこの程度で推理物はないだろ。 えっとさー……」 八幡「……」 折本「あたし、比企谷のことが好きなんだけど」 八幡「おう。 それで?」 折本「……………………へ?」 八幡「それでどうしたんだ?」 折本「え? 驚かないの?」 八幡「少しは驚いたけどな」 折本「……もしかしてあたしの気持ちばれてた?」 八幡「ばれてたというか。 普通に考えて理由がどうであれ気がない異性の家に長い間泊まったりしないだろ?」 折本「」 八幡「いや、俺も最初は思ってなかったんだけど。 途中から折本の感じが変わったというかだな……」 折本「やばい。 あたしってわかりやすいんだ……」 八幡「俺が敏感なだけじゃないか?」 折本「でも小町ちゃんにもばれてたし。 ……もしかしてそのって恋愛アンテナ?」 八幡「比企谷家は墓場の某太郎さんの子孫じゃないから」 折本「……ふふっ、あははっ!! そっか、そっか。 ……よし!」 八幡(何がよし?) 折本「あたしの気持ちに気づいてくれてるなら話は早いよね。 あたしと付き合って下さい」 八幡「えっと、お前の気持ちを疑うわけじゃないんだが……」 折本「それは大丈夫。 あたしは自分の気持ちに自信持ってるし」 八幡「……そうか。 わかった」 折本「前に奉仕部の子達に今言おうとしたことを言って怒られたんだって?」 八幡「うぐっ。 なぜそれを知って……」 折本「小町ちゃんから聞いた」 八幡(あの馬鹿。 また余計なことを言いやがって……) 折本「それより比企谷の答えを聞きたいんだけど」 八幡「お、おう……」 折本(ま、答えはわかってるんだけどねー) 八幡「……その、まぁ、よろしく頼む……」 折本「あはは。 だよねー。 やっぱ………………え?」 八幡「……」 折本「比企谷、今なんて言ったの?」 八幡「おい難聴系キャラはやめろ」 折本「キャラじゃないから。 本当に聞き取れなかったんだってば!!」 八幡「また言わないといけないのかよ。 ……よろしく頼むって言ったんだよ!」 折本「……嘘? ホントに……?」 八幡「嘘じゃないから。 初夏の風に消えたりしないから」 折本「え? どういう意味?」 八幡(くっ。 は見てねえのかよ!!) 折本「えっと、それじゃ比企谷もあたしのことが好きってことでいいんだよね?」 八幡「そういうことになるな」 折本「……あのさ、あたしのどこがよかったの?」 八幡「ん?」 折本「奉仕部の子達じゃなくてあたしを選んでくれた理由が知りたい」 八幡「別に選んだって立場じゃないだけど……」 折本「だってその子達は振って、あたしはオッケーだったじゃん」 八幡「お、おう。 ……まあ、折本と一緒にいるのが一番気が楽そうだからか?」 折本「……そっか。 あたしと一緒が一番か。 やばい、告白直後から惚気られちゃってるっ!!」 八幡「別に惚気てないからね?」 折本「んじゃ比企谷もあたしのこと好きって言ってよ」 八幡「」 折本「あたしだけ言うのって不公平じゃん?」 八幡「いや、告白オッケーしたんだから十分だろ」 折本「十分じゃない。 ちゃんと言葉にしてれくないとやだー」 八幡「やだーって……。 言葉にしなくてもわかるだろ」 折本「それって結構傲慢な考えだと思うんだよねー。 お互い心が読み取れるわけないんだから言葉にしてれくないとわからないこともあると思うんだけどー」 八幡「うぐっ!」 八幡(こいつ奉仕部の傷ルに抉ってきやがる!?) 折本「ねえ比企谷。 あたしのこと好き?」 八幡「……す、す、好き……です……」 折本「ぶふっ。 比企谷、顔が真っ赤なんだけど。 マジウケる!!」 八幡「いや、ウケねーから。 それとお前も顔赤いけどな!!」 折本「え? 嘘? マジ!?」 八幡「おう」 折本「いやー、あたしも結構照れてたってことかなー。 あ、後で小町ちゃんと千佳に報告しないと」 八幡「報告ねえ」 折本「比企谷は……特に報告する友達はいないか」 八幡「ねえ付き合ってそうそう彼氏をのやめてくれない?」 折本「ごめんごめん。 ……えっと、それじゃ改めてこれからよろしくね。 比企谷」 八幡「……おう。 ほどほどにな」 折本「ほどほどって。 ほどほどに付き合う恋人ってこと? マジウケる」 八幡「いやウケねーから」 四月某日 奉仕部 結衣「今日から三年生だねー」 雪乃「そうね。 それより志望校は決まったのかしら?」 結衣「まだだけど。 ゆきのんは決まってるの?」 雪乃「ええ。 わたし、カの大学に行こうと思うの」 結衣「カ!?」 雪乃「そうよ。 パンさんを生んだカで自分の力を試してみたいの思うの」 八幡「うーっす」 結衣「ヒッキー、おそーい!」 八幡「戸部達に捕まってたんだよ」 雪乃「あなたが人に捕まるなんて珍しいわね。 存在感のなさという個性がなくなってきたのかしら?」 八幡「安心しろ。 少し薄れてきているがまだ健在だ」 結衣「それで戸部っち達と何を話してたの?」 八幡「……あー、お前らに報告することがあるんだが……」 結衣「なになに?」 八幡「その、なんだ。 ……彼女が出来たっていうか……」 雪乃「……そう。 おめでとう」 八幡「……!?」 結衣「そっか。 よかったね、ヒッキー」 八幡「……あれ? なぜ新学期早々虚言を吐いているのかしら、とか言わないの?」 雪乃「今のわたしの真似かしら?」 八幡「もヒッキーキモイ、両目を抉られて死んじゃえ、とか言わないのか?」 結衣「あたしそんな酷いこと言わないし!?」 5分後 八幡「……というわけだ」 結衣「色々あったんだねー。 てかヒッキー、春休み勉強しないでずっとイチャイチャしてたの?」 八幡「してないから。 予備校も通ってたし」 結衣「ふーん」 雪乃「それよりなぜ私たちに報告をしてくれたの? あなたの性格なら黙ってそうだけれど」 八幡「……まあ、一応仲間だからな」 結衣「ヒッキー……」 雪乃「仲間ね」 八幡「……」 雪乃「てっきり振った私たちをに落として自分の歪んだ性欲を満たすためだと思ったわ」 八幡「俺はそんな性欲は持ってないから」 総合 「ていうか展開早くない?」 折本「だよねー。 あたしもまさか彼氏が出来るとは思わなかったしー」 「やっぱ勢いって大切なんだね」 折本「うん」 「それでかおりは比企谷くんと一緒の大学目指すの?」 折本「大学?」 「うん。 比企谷くんも東京の大学に行くんでしょ?」 折本「そうだけど。 一緒の大学ねー」 「同棲してみたりとか?」 折本「あたしと比企谷が同棲? なにそれマジウケるー」 「でも春休みは同棲してたようなもんだったんでしょ?」 折本「まー、そうだけど。 比企谷は自分のパーソナルスペースに他人が入るのは嫌みたいだしさー」 「案外かおりが可愛くお願いすれば了承してくれそうだけど」 折本「あたしが可愛くお願い? そんなことしたら絶対うざいとか気持ち悪いとか言われるっしょ」 「そうかなー?」 折本「そうだよ。 それじゃあたしそろそろ行くねー」 「比企谷くんとデート?」 折本「うん!」 「……いいなー」 喫 折本「そっか。 ちゃんと報告してくれたんだー」 八幡「そりゃあれだけ強く言われればな」 折本「あたしが強く言わなかったら報告してなかったの?」 八幡「……してただろうがもう少し時間がかかったと思う」 折本「やっぱ言い辛かった?」 八幡「多少はな。 まあ、言えばスッキリするもんだな」 折本「なんかあたしに対する奉仕部の子達の印象がどんどん悪くなってそうなんだけど……」 八幡「大丈夫だろ。 ていうかそんな心配するなら黙っておくよう言えばよかっただろ?」 折本「だって比企谷はあたしの彼氏だし? 彼氏が放課後可愛い子達に囲まれてるとか不安じゃん?」 八幡「不安はないだろ」 折本「不安だってば。 別に比企谷を疑ってるわけじゃないけどさー。 あの子達も比企谷のこと好きだったわけじゃん」 八幡「……」 折本「学校も違うし。 あたしよりあの子達と一緒にいる時間の方が長いし……」 八幡「お、おう……」 折本「…………あれ? もしかしてあたし結構重いこと言ってる?」 八幡「いや、まあ普通じゃないか」 折本「そう? もしかしてあたしって結構束縛するタイプだったのかも。 やばい、ウケる」 八幡「いや、ウケねーから。 確かに折本はもっとさばさばしてると思ったな」 折本「あたしもそのつもりだったんだけど。 やっぱ恋愛が絡むと違うのかも……」 八幡「恋愛ねぇ」 折本「比企谷、もし嫌だったら言ってね。 多分、あたし言われないと気づかないと思うから……」 八幡「まあ、閃光さん程重たくなければ大丈夫だろ」 折本「彼氏の心拍数チェックして興奮するとか? それあるー」 八幡「いやないだろ!?」 終 八幡「?」 sspark.

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八幡「・・・え、お、折本?」

八幡ss折本

ショタ八幡「うぅ…グスッ…ゆ…雪ノ下さんどうしてこんな酷い事をするんだよ…?」 雪乃「酷いとは心外ね。 あなたの感想文に書いてあった事を実行したまでじゃない。 」 ショタ八幡「感想文に書いてあった事…?」 雪乃「そうよ、将来は専業主婦になりたいのでしょう。 つまり将来は私のお嫁さんになりたいという事よね。 だから今のうちにショタハチマ〇コに手をつけておこうと思ったの。 未来の夫婦が契りを結ぶのは悪い事ではないはずよ。 」 ショタ八幡「確かに専業主夫になりたいとは書いたけど、 それは将来働くのが嫌であった断じてお嫁さんになるって意味じゃないよ… ていうか主夫じゃなくて主婦になってるんだけど!?」 雪乃「そんな事よりもせっかくだからあと3回くらいやらせなさい!」パンパンッ! ショタ八幡「あひぃっ!?」 雪乃「ちなみにわかっていると思うけど他の人にはこんな事許しちゃダメよ。 そうだ、どうせここは人気の無い山の中なんだ。 誰も見てやいないんだしこのまま一晩中青〇プレイを楽しもうじゃないか!!」パンパンッ! ショタ八幡「嫌だ!この人教師なんかじゃない!ただのレ〇プ魔だ!助けてー!?」 沙希「ほら、少しは痛みが和らいだろ?」 ショタ八幡「う…うん…なんだか今までの連中と比べたらはるかにマシな対応だ…」 沙希「これがショタハチマ〇コか。 確かにエロいな…トロトロしてるし… そりゃみんなが夢中になるのも無理はないか…ゴクリッ…! …って私は別にいやらしい事考えてたわけじゃ!?」 ショタ八幡「…」 ショタ八幡「挿れても…いいよ…」 沙希「なっ…!でも薬塗ったばかりで痛いだろ!?」 ショタ八幡「いや…借りとか作りたくないし…それに川崎さんは悪い人じゃないから…」 沙希「比企谷くん…わかったよ…それじゃあ痛くしないように挿れるから。 」 雪乃「満足させてですって? こんな淫乱ショタハチマ〇コは私が娶るしかないようね!」パンパンッ! 結衣「そうだよ! ショタハチマ〇コはみんなを幸せにさせなきゃダメなんだから!」パンパンッ! 小町「八幡が女の子を泣かせるなんて10年早いんだからね!」パンパンッ! 留美「先輩を欲情させる悪いショタハチマ〇コはお仕置きだよ!」パンパンッ! いろは「あざとい!あざとすぎます!」パンパンッ! 静「あぁっ!結婚してやる! そして子供をたくさん作ってみんなで幸せになろう!」パンパンッ! 沙希「こんな事になってゴメン…けど幸せになろうな!」パンパンッ! 折本「ウケる!ショタハチマ〇コ!ウケる!」パンパンッ! 相模「オラッ!どうよ! アンタなんてウチがいないと幸せになれないってわかったよね! これからはずっと一緒にいてあげるから覚悟しな!」パンパンッ! 陽乃「みんな、比企谷くんの事を愛してくれてる優しい子たちね。 さぁ、最後はみんなでショタハチマ〇コに一斉に射精しましょう!!」 ((ドピュピュッ!)) ショタ八幡「こうして俺は…陽乃さんの陰謀によって…みんなのお嫁さんになった…」 ~それから暫くして~ ショタ八幡「お~い、みんな起きろ~!」 雪乃「ふぁぁ、まったくこんな時間に起こしに来るなんて嫁として失格ね。 」 結衣「そうだよ!もう7時半だよ!遅すぎじゃん!」 ショタ八幡「うるさい、とっととメシ食え!ていうか小〇生に起こしてもらうな!」 小町「まったく、結婚したら八幡が厳しくなっちゃったよ。 」 静「まあ仕方がない、お腹に赤ちゃんが宿ってしまったからな。 」 留美「八幡もお母さんとして自覚しているんだよ。 」 いろは「ショタ妊婦とかマジあざとすぎます!」 沙希「ほら、お腹大きいんだからあんまり無理するなよ。 」 折本「ていうか重婚でみんな一緒に住むとかマジウケるんだけど!」 相模「ウチが言うのもアレだけどこんなの許されるの…?」.

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折本かおり (おりもとかおり)とは【ピクシブ百科事典】

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今日の2年F組はいつもと空気が違っていた。 いや、決して悪い意味ではなくな。 獄炎の女王こと三浦優美子、アホの子由比ヶ浜結衣、そしてシスコン黒レース川崎沙希。 この3人がダウンしていたのだ。 俺が登校した時から3人は机に突っ伏していて、由比ヶ浜に至ってはそのまま三浦に返事をしていた。 そして三浦も葉山が声をかけても「だいじょう~ぶ~」と空返事。 いつもの女王っぷりは鳴りを潜めていた。 昼休みまで何とか頑張った3人は、揃って教室から出て行った。 俺は少し違和感を覚えたが購買に行かないとパンが売り切れる!!とその違和感をどこかに放り投げ、走り出した。 昼休みを過ぎても3人の様子に変わりはなく、結局放課後になってしまった。 俺はマッ缶を買いに自販機へ向かったのち、奉仕部へ急いだ。 ガラッと少し力みすぎに扉を開けると、その光景に「うぉ!」っと思わず声を出してしまった。 八幡「ど、どうした・・・?揃いも揃って机に突っ伏して・・・・・」 由比ヶ浜が力なく、朝から調子悪くてと机に突っ伏しながら答えた。 三浦と由比ヶ浜、川崎がぐったりしているのはわかる。 だがしかし。 八幡「そういえば由比ヶ浜も川崎も三浦も机に突っ伏してたな。 ・・・・雪ノ下もなのか・・・・」 雪ノ下雪乃もダウンしていたのだった。 じゃんけんで負けた由比ヶ浜が俺に朝の事を説明してきた。 どうやら今と違う姿になって何かと戦う記憶がもやと一緒に頭の中に流れ込んできてるらしい。 誰かさんの中二病でも移ったのかなと思ったが、 八幡「冗談でも雪ノ下が人の前で突っ伏してるなんて有り得ないな・・・・」 俺はしばらく考えて、平塚先生にこいつらを送ってもらおうと部室を出た。 その時に由比ヶ浜に言われた「ヒッキー・・・おいてかないでよ~・・・・」という力なき声は少しグッとくるものがあった。 そんな事を言っている場合じゃない。 早く平塚先生呼ばないと。 平塚「そうか。 なら私の愛車で送っていこう。 」 そう言って颯爽と車のカギを取り出し、奉仕部部室に向かっていった。 先生は部室に入るなり「うぉ!」という俺と一緒のリアクションを取った。 俺も帰ろうと思ったのだが、平塚先生に校門のとこで待ってるように言われた。 これじゃ彼女を待っている彼氏みたい。 と馬鹿な妄想をしていると突然電話が鳴りだした。 見てみると知らない番号からで出ないつもりだったが切れる気配がないので出ることにした。 八幡「・・・・もしもし?」 恐る恐る話しかけてみると ??「・・・・比企谷であってる?折本だけど。 」 電話の相手は折本かおり。 中学の同級生であり俺のトラウマの象徴。 八幡「お、折本・・・?って折本かおりか・・・?」 折本「そうだよ・・・ってかそれ以外に何があんのさ。 ウケる。 」 何やらテンションが低い。 いつぞやのイベントの時とは大違いだ。 八幡「・・・テンション低くないか?ってかなんで俺の番号知ってるの?」 折本「今朝から体調悪くてさ・・・・訳わかんない映像が頭の中に流れ込んでくるし・・・・」 そんなような話を今日聞いたばかりだった。 後電話番号の事は言ってくれなかった。 折本「で、こんなバカみたいな話できるの比企谷だけだから頼らせてもらった。 ごめん。 」 こいつが素直に謝ることこそ違和感でしかない。 八幡「別に構わん。 何ならそれと似たような話を今日聞いた。 」 俺は由比ヶ浜から聞いた話を折本にも話した。 会ってみるか?と珍しく俺から誘ってみたが、返事はNO。 とても外に出る気になれないらしく、学校も休んでいたそうだ。 折本「ごめん。 聞いてくれてありがと。 じゃね。 」 折本との電話が終わってから5分後に平塚先生の運転する車が戻ってきた。 全員を無事に送り届け終わり、俺も家まで届けてくれるようだ。 ・・・・俺も一緒に乗っけてくれればいいじゃないですかと言うと 平塚「この車にそんなに乗るか。 あれでもギリギリだったんだ。 それとも狭いことを利用して由比ヶ浜達に触れたかったのか?」 と言ってきた。 この人教師のはずなんだけど・・・・・ 平塚「まぁそれは冗談として今日の話はどう思う?」 突然として教師らしい顔つきになり俺に聞いてきた。 八幡「さぁ・・・ただあの雪ノ下が他人の目の前で机に突っ伏してるのが違和感でしたね。 だからという訳でもないですけど、少なくとも俺は本当だと思います。 」 平塚「うむ・・・君も同じ意見か・・・・誰かの悪ノリに雪ノ下や三浦、川崎が乗るとも思えないからな。 」 そういえばと、折本の話も平塚先生にしてみた。 平塚「これでいよいよ嘘とは言えなくなってきたな。 私は一応調べてみるさ。 比企谷、君はどうする?」 八幡「俺も調べてはみますが由比ヶ浜達を気にかけておきます。 い、一応部活仲間なんで・・・・」 平塚「・・・・君は変わったな。 いい事だ。 」 八幡「俺の事はいいですよ。 ・・・・よろしくお願いします。 」 平塚「あぁ。 任された。 由比ヶ浜達の事は頼んだぞ。 」 八幡「はい。 」 俺の家に到着し早速調べようとしたが、何から始めていいかわからずその日は寝ることにした、 ----- ---- --- -- - 翌日、登校すると相も変わらず三浦達は机に突っ伏していた。 昨日とは違い俺は事情を知っている。 一応と思って買っておいた水を三浦と川崎に渡した。 二人は力なくありがとうと俺にお礼を伝えた。 由比ヶ浜の席を見るとまだいなかったため水は机の上に置いておいた。 「あまり無理はするなよ」と俺らしくない書置きと一緒に。 数分してから由比ヶ浜は登校してきた。 見た感じ調子が悪そうだったが二人に比べると落ち着いているようだった。 その証拠に 由比ヶ浜「ヒッキー・・お水ありがと。 」 と小声でお礼を言ってきた。 耳元で囁かれるの最高でした。 雪ノ下の分は、昼休みに由比ヶ浜に持って行ってもらった。 ちなみに昼休みに図書室でそれらしき現象について調べようとしたが、これといった収穫はなくその日の放課後を迎えた。 奉仕部部室に向かうと、例のメンバーが揃っていた。 由比ヶ浜「あ、ヒッキー来た。 改めてお水ありがとう。 」 俺はおうと返事をすると三浦と川崎も「少しだけ調子戻ってきた」とお礼を言われた。 雪ノ下からも素直に「ありがとう」と言われ少しだけ違和感を覚えたのは秘密。 八幡「今日は試してみたいことがある。 」 昨日の夜に、もやがかかっている感覚がなくなり自己紹介みたいな事をしていると聞いた俺は 【流れ込んで来た記憶の中で言っていた自己紹介】を言ってもらうことを提案した。 各々セリフは覚えているらしく、川崎からやることになった。 川崎「ちょっと恥ずかしいけど・・・・・・爪弾くは荒ぶる調べ!!キュアメロディ! 」 三浦「本当に恥ずかしいし・・・・勇気リンリン直球勝負! キュアマーチ! 」 雪ノ下「あなたにこんな所を見られるなんて・・・・・・・あまねく生命に祝福を! キュアフェリーチェ! 」 由比ヶ浜「私にはそう言うのないみたいなの・・・・パフっていう犬みたいな妖精だったから・・・・」 ここまで聞いてわかったことは、由比ヶ浜以外が共通して「キュア~」という名前がついていること。 結局のところ「キュア~」が一体何を示すのかわからないまま完全下校時刻になってしまった。 色々な書籍をあさった結果、「キュア~」が示すのは「プリキュア」と呼ばれる過去に世界の平和を守るために戦った戦士の名前らしい。 折本にも聞いてみたが、折本のは「夜空にきらめく希望の星! キュアフォーチュン! 」というそうだ。 全員に話し終わると、各々が「私の前世だったのかもね」と納得してこの現象は幕を閉じた。 ・・・・・無理矢理感は拭えないが・・・・・ そういえば平塚先生はどうしてたんだろうか?と思ったら何も手がかりを掴めないままだったため、奉仕部部室に顔を出せなくなっていたそうだ。 全員の前世という形でみんな無理矢理ですが納得してましたと伝えると。 役に立てなくて済まないと例のメンバー全員に一本ずつジュースを奢ってくれた。 その後、何事もなく卒業を迎えた俺達だが本当に前世の記憶が流れ込んで来たのか?と疑問に思うも、 結衣「ヒッキー!!」 優美子「八幡!」 沙希「八幡!」 雪乃「比企谷君!!」 4人「卒業おめでとう!!」 八幡「・・・・・お前らもな。 」 友達と呼べる人間が4人も出来たからどうでもいい。

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