どうしても 生き てる。 【感想】朝井リョウ『どうしても生きてる』著者の最高到達点がここに!

どうしても生きてる

どうしても 生き てる

どうして人生 次から次へと悩みや困難が振り落ちてくるのでしょう。 死にたくなるほど押しつぶされそうな事を乗り越え、やっと落ち着き心の平穏が訪れたと思ったら、 またすぐに・・もうどうしようもない事実が付きつけられたり・・。 もう次から次へと疲れました。 自分自身の事ならいい。 自分が頑張ってどうにか乗り越えてみせる。 でも家族のことは・・自分だけではどうにもならない。 なんだか人生50年、もの心ついたときからずっとそんなんだったような気がする。 もうつくずく疲れた。 私は何のために 誰のために生まれてきたのか・・・。 100の苦しみ悩みの内のたった1の喜びのために人生ってあるんでしょうか? まわりが皆 幸せに見えて辛いです。 こんな私もきっと幸せに見えるんでしょうね。 でももう次々と・・平穏が訪れることがなく疲れました。 あの時 死んでおけばよかったとさえ思います。 何のために生きてるんだろう。 「困難を乗り越えるため」なんて言葉や人生はもう疲れました。 沢山です。 でも生きるしかないんですよね。 背負うしかないんだよね。 暗い話、聞いてもらってありがとう。 愚痴ってすみませんでした。 ユーザーID: 8566801917 同年代として、このトピを開いてとても切なくなりました。 私も同じです。 病で病院通いの日々です。 一生です。 薬は14種類も飲んでいます。 なので何と何が合わないかも 不明で、副作用も出てつらいですよ。 ほんと。 3年前に一度心肺停止を経験しました。 あの時に、そのまま逝っていたらと思う日も 正直あります。 弱音が出ちゃう日って、やはりあるんですよね。 私の場合を、それを一緒に泣いてくれる人がいて 今は頑張っていられます。 落ち込む日はありますが、基本は毎日笑顔で生活を して生きています。 しまさん。 身近に少しだけでも、しまさんの気持ちを一緒に 支えてくださる方はいませんか? お辛い毎日、少しの時間だけでも安らげることは ないのでしょうか? 胸が痛みます。 どうか、しまさんに幸せな時が訪れますように。 実際に届くことはないけれど、心から応援しています。 ユーザーID: 4539625504• わかります なぜ不幸な出来事って次から次へ訪れるのでしょうね。 ひとつの不幸がようやく終わってやっと平穏な日々・・・と思うとまた新たな問題が勃発・・・ 同じく人生に疲れています。 まわりの人達はみんな幸せそうな人生を歩んでいそうで、楽しそうな話題を聞くたびに心の中で「辛い目にあえばいいのに」なんて醜いことを思ってしまいます。 そんな自分が醜すぎて大嫌い。 最近思いました。 長生きするから不幸になるのだと。 人間の寿命が60才までと決まっているなら老後の生活や貯蓄を心配しなくてもいいのに・・・。 いろいろな事が重なり、現在の私は友人も恋人も家族もなく、ただひたすら孤独です。 ワーキングプアの正社員なので金銭的にも不安で全てを我慢した生活。 なんの為に生きてるのかなぁ・・・って毎日思います。 毎日の疲労感やダルさがひどく、何もする気が起きないため、何かを自分で変えようという気力ももはやありません。 私みたいな人間もいますよ、という事で。 お互いにもうこれ以上何も起きない平穏な生活がおくれますように祈りましょう。 ユーザーID: 6887996633• お疲れ様です 自分に降りかかった苦労なら乗り越えられる。 でも、家族のことは・・・との事ですので、 どなたか家族に起こった出来事に心を痛めてるのでしょうか? トピ主さんは優しすぎるのでは? 家族の問題も自分がなんとかしなければと思いすぎているのでは? それが自分に余力がある範囲ならまだしも、自分自身もいっぱいいっぱいになってしまうのであれば、 自分がなんとかしなくてはと思うのをやめる事はできませんか? 家族の人生は家族の人生。 降りかかったことは、本人が解決するしかないと。 割り切ることも必要ではないでしょうか? 自分しか助ける人がいないと思い込みすぎずに、いろいろな方法を考えてみるとか。 もし自分がいなかったら、この問題はどのように可解決されるのだろう?と1歩引いて考えてみるといいです。 ユーザーID: 2531311591• 健康ランキング• 私もです。 しまさん、はじめまして。 私もここ十年ほど、しまさんと同じような気持ちで過ごしています。 二十歳を過ぎてから、辛いことしかありませんでした。 私自身のことではなく、家族のことで悩み、苦しんでいる毎日です。 家族を憎んだり、縁を切りたいと思ったことが何度もあります。 一人になると自然と涙が出てくる日がたくさんありました。 少しでもいいことがあると、またこの幸せが崩れる日がくるのかと、不安になります。 ただ普通に過ごしたいだけなのに、それさえも私には許されないのかとも思います。 周りには、明るい人、自由気まま人と思われていると思います。 でも、全く真逆の人間です。 本当に辛いですよね。 でも、辛いのは自分だけじゃない。 みんな平気なフリして生きているだけかもしれないですよ。 前向きに!とは絶対言いません。 同じように苦しんでいる人間がいるということを、知ってほしかったんです。 しまさんが、笑顔で過ごせる日がくることを、心から祈ってます。 ユーザーID: 8013078382• 懸念 私もそんなときがありました。 悪いこと、辛いことって、なぜ重なったり、次々と続くんだろ?って思ってた。 辛かったです。 本当に。 でもね、最近良いことを発見しました。 お天気のいい日に、思いっきりお日様の光を浴びるんです。 そして目をつぶって、祈るんです 何に対して?う〜ん、私は目に見えない何か?に対して祈ってます。 宗教じゃありません でも、是非やってみてください。 私はすごく幸せな気持ちになれました。 いろいろ心配事もありますが、なぜかほっと安心できるんです どんな人にも、お天気のいい日ってありますよね?生きてる限りは。 そして不思議なことに、私の人生そのものも、好転したなと感じています。 ユーザーID: 2776925523• 人のために生きる トピ主さん、仏教では人生は苦しみの連続体。 トピ主さんの送ってる人生が普通で、うまく行ってるなら反って警戒せよと言う意味。 そのような教えに沿って考え方転換すると、なるほど毎日の生活は苦しみの連続体なのは間違いないし、誰でもその真理の前では平等に人生が苦しい。 苦しみの内容が人に拠って少し違うだけ。 主さんは家族に休む暇なく頭痛い問題投げつけられ解決に東奔西走して、身も心も悲鳴上げる程疲労困憊の状態。 「あー、自分の時間が欲しい。 ゆっくりしたい。 家族の為にこれほど疲れる人生は嫌だ」と思ったら家族の皆に「ごめんね。 皆の為に今日までベスト尽くして来て私はもう心理的にも体力的にもぎりぎりの所まで来てる。 悪いけど少し休まなきゃダメになる寸前。 なので一週間程家を出て少し身も心も休ませてからもう一度皆の為にがんばるね」と正直に宣言して旅に出ましょう。 皆が「主さんいなきゃ困る」と言ったら「自分達で解決出来る事は自分達でね、私にばかり頼らないで。 ここが私の限界なので休みたいの」と本音を言い後は実親と兄弟姉妹に任せ、一人でゆっくり精神を休めましょう。 今の主さんに最も必要なのは家族から離れての休息! ユーザーID: 1822348436• 月並みな事しか言えませんが。 同年代です。 辛い事、苦しい事って、次から次に まとまってくるんです。 私もそうだった。 だったというか子供の頃から 虐待を受けて、結婚して親になった今でも 持病もあるし、子供の事で大変だったり。 2年前にはもっとひどい事もあり その前にも何年間も抱えていた問題がありました。 うつ病になり、頭の中では 死んじゃえば?なんでそんなに辛い思いを してるの?こっちにおいでよ、楽しいよーって 聞こえた。 でね、高い建物を見ると あそこから…とか、そんな事ばかり思って 死にたい、苦しい、じゃなくて どうすれば楽に死ねるかなってそう考えてた。 で、ある日、線路の脇の道を歩いていて そしたらそこって、ちょうど 金網とかなくて ハッとした。 ああ、死んじゃう人って こうやって引き込まれちゃうのかなぁって。 そしたら怖くなったよ。 なんのために生まれ なんのために生き続けるのか。 私も思う。 結局、死ねないから、かなぁ。 死ねないから生きるしかない。 でもね、必ずあなたが生きてる事で 力をもらってる人がいるから。 ほら私だって、あなたとこうして 出会えたんだから。 人生いい事半分 辛い事半分、だってよ。 ユーザーID: 6499738622• 他人の事は 他人の事は思い通りにならないものです。 他人には他人の考えがありますから、自分のコントロールは効きません。 家族といっても脳も身体も、自分とは別物です。 あなたが死にたいのは家族のせい。 これは家族にコントロールされてる状態です。 家族は他人の始まり。 背負うものがなんなのかわかりませんが、第三者から見たら背負わなくても良いものかもしれません。 家族って何でしょうね、私も昨年は色々ありました。 小さい頃から感じてたことは、やっぱりそうだったんだと改めて突きつけられました。 考えたらキリがないので、私は私の生活を維持することに努めています。 ユーザーID: 8989101528• 私も同じことを考えてます。 具体的な悩みや困難の中身に関する記述はないですが、エールボタンの多さが投稿 に対する皆さんの共感度を示しています。 小生も生まれてこなかった方がよかったと何度思ったことか。 60数年生きてきて他の人も大概そのように思っているということがよくわかりました。 それが人生なのでしょう。 生まれてきたのだからしょうがないですね。 強いて言えば孫の無邪気な笑顔が心を癒してくれます。 その孫にも小生やトピ主さん同様、今後苦難が待ち受けているのですが。 ただ、だけは共感できないです。 皆同じとわかってらっしゃるのに何故? 周囲も皆トピ主さんと同じように苦悩を抱えつつ生きているのです。 ユーザーID: 2914303030• 仲間です 私も同じです。 仕事辞めました。 会社の為に色々提案して、全て無表情な年下の上司に潰されました。 いわゆる部下は、余計な事するなと言いたかったのだと思います。 最後は、悔しいと言うより、呆れてしまいましたけど。 その事は、最後にその上司の上の人には伝えました。 その方は、理解してくれました、幸いな事に。 でも基本、人間って変わらないんです。 持って産まれた性格って。 でも私の事、理解してくれる人も居ますから。 私は、その人達に支えらているのです。 前置きが長くなって申し訳ありませんが、暗いトンネルは、続きません。 色々なつらさを乗り越えたら、トンネルから出て明るい太陽は見えるんです。 だって幸せで苦労した事ない人達に人の痛みってわからないでしょう?死んだりなんかしちゃ駄目だよ。 私も今のつらさから乗り越えるから、一緒にガンバロウよ。 覚えておいて、トピ主さんが万が一死んだら、私悲しむよ。 泣くからね。 ユーザーID: 8291256292• 解らなかったらやり遂げた人に教わる事 人が生まれてくる目的は体験して頭でなく体で知るためです。 知ったらその問題をどうやって解くのか解く練習をするためです。 わからなかったら心を裸にしてそれをやり遂げた(解けた)人に相談して 教わって下さい。 あなたが解き方がわからない問題でも必ずそれを解けるレベルの人も生まれて来ているからです。 (注意)自分より上のレベルの人に聞く事です。 (同じレベルもしくは下のレベルの人は親切丁寧に足をひっぱるだけですからマズイ) 例えればこの現世には人間としての新入生の小学1年生もいれば2年3年もいるし 4年5年6年生レベルの人も生まれて来てみんなのお手本を示してるのです。 例えればこの世はいろんなレベルの魂が通う小学校なのです。 あの世では学年ごとに世界が分かれているのでお手本を学ぶチャンスはないからです。 ユーザーID: 2877198531• 私の母、曰く ところ 長年 忘れていましまが、トピ文を読んで思い出しました。 私は20代の時に一度あった、 ちょっとそっとの嬉しいではなく、心の底から 幸せと思う瞬間。 3回限定ではないですが、何だかツラい時に思う。 あと2回ある! 人は平等ではない けど ある意味、平等だとも思います。 些細な何かにつけ、 ぞんざいな対応をすれば それなりの、 精一杯の対応をすれば又それなりの事が、 後々 返ってきます。 あなたは今、「徳」を積んでいる最中です。 あ、私は、日本人に多い 限りなく無信仰な人ですが、宗教的な教えや それを大切にする心、は好きです。 人生は修行。 そう思っています。 楽しい事よりツラい事が何倍もある。 母も私も、傍目には、悩む理由が解らない人かと。 でも実は悩み多き日々。 頑張ろう、そしたら今生ではなくても次に生まれた時に もっと良いさ!と言って、私が同意したら、 「お前は今頑張りなさい!」と。 ユーザーID: 0748932219• 「死」を持ち出さないで 私も辛い事、苦しい事ばかりでした 子供の頃の貧乏も、とてもみじめでしたし、社会人になって結婚してからは、夫の両親に苦しめられました 姑から、肺炎で入院した舅の面倒をおしつけられて、体重が10キロも落ちて、スリムになりました 舅の死後、今度は自分がうつ病になり、10年以上たった今でも精神安定剤を飲んで仕事をしています 現在も苦しみは続き、夫が毎月生活費を7万円しかくれず、私は精神疾患をわずらいながらも、フルタイムパートの仕事をして、足りない生活費を稼がないと、子供たちを食べさせていくことができません 生きるも地獄 って感じです 長生きなんてしたくないですよ あらかじめ遺言書は書いておきます 子供たち宛てに 主人から受けた経済的DVや、モラルハラスメントなどを理由にとても苦労したことを書き留めておきますよ トピ主さんも、日頃の恨みつらみや苦しみなどを、手紙に書きとめておくのはどうですか? ユーザーID: 1500478694.

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ネタバレ上等!忙しい人向けの「どうしても生きてる」(朝井リョウ)の解説をしてみた!

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株式会社幻冬舎(本社:東京都渋谷区、代表取締役:見城徹)は、直木賞作家・朝井リョウの最新刊『どうしても生きてる』を10月10日(木)に刊行いたします。 今をぎりぎりに生きている人たちに届けたいこの1冊は、発売前から書店員さんたちの刊行決起集会を行うほど注目を浴び、インスタグラムやツイッターで発信する作中の痛切な言葉がたくさんの人たちの共感を得ています。 noteでの試し読み、インスタグラムやツイッターでの心響く1文、そしてサイン会と、たくさんの読者に届けたいこの物語を、ぜひお楽しみください。 ぜひ、ふるってご参加ください。 ただ止まれないから。 それだけなのに。 全5編からなる、現代の声なき声を掬いとり、ほのかな光を灯す至高の傑作 死んでしまいたい、と思うとき、そこに明確な理由はない。 心は答え合わせなどできない。 ー『健やかな論理』 家庭、仕事、夢、過去、現在、未来。 どこに向かって立てば、生きることに対して後ろめたくなくいられるのだろう。 ー『流転』 あなたが見下してバカにしているものが、私の命を引き延ばしている。 ー『七分二十四秒目へ』 社会は変わるべきだけど、今の生活は変えられない。 だから考えることをやめました。 ー『風が吹いたとて』 尊敬する上司のSM動画が流出した。 本当の痛みの在り処が映されているような気がした。 ー『そんなの痛いに決まってる』 性別、容姿、家庭環境。 生まれたときに引かされる籤は、どんな枝にも結べない。 岐阜県出身。 2009年『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー、同作が12年に映画化。 11年『チア男子!! 』で第3回高校生が選ぶ天竜文学賞受賞、同作が16年にアニメ化。 12年『もういちど生まれる』で第147回直木賞候補、13年『何者』で第148回直木賞を男性作家として戦後最年少で受賞、同作が16年に映画化、17年に舞台化。 14年『世界地図の下書き』で第29回坪田譲治文学受賞。 16年には英語圏最大の文芸誌「Granta」日本語版でGranta Best of Young Japanese Novelistsに選出される。 その他の小説に『星やどりの声』『少女は卒業しない』『スペードの3』『武道館』『世にも奇妙な君物語』『何様』『ままならないから私とあなた』、エッセイ集に『時をかけるゆとり』『風と共にゆとりぬ』。 近著は『死にがいを求めて生きているの』。

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ces.massrelevance.com:カスタマーレビュー: どうしても生きてる

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その作品からはものすごいエネルギーを感じて、わたしの中で、苦手だった作家さんが好きな作家さんになった瞬間だった。 そんな、大切な大切な一冊。 作家10周年という節目の作品にもなるようで、この作品からも並々ならぬエネルギーを感じた。 それは、作者である朝井リョウ自身の生きることに対する価値観の変容と、作家としての想像力の拡張、のように感じられた。 作品は全6編からなる短編集。 主人公はだいたいみんなそれなりの年齢で、「何かのために死ぬ気になってもがいている」年代ではない。 何かのために死ぬ気になってもがいて、そこでした選択。 例えば、立ち向かう、逃げる、裏切る、利用する。 成功と失敗。 その時の状況と自分の気持ち。 誰しもが抱えている、過去。 そうした過去を重ねて、今になってまた新たな問題が目の前に降りかかってくる。 でも、その問題はもう、死ぬ気になってもがいたって解決できない。 そもそも答えのない問題だったりすることが多い。 それに、過去の失敗が実は今の成功だったり、過去の成功が今の失敗だったりしていて、何が失敗で何が成功か、それすら曖昧なのに、また選択をしなければならない。 どんな選択をしても、結局は辛い選択で、逃げ道なんてなくて、生きていかなければならない。 選択すら許されない、つまり決断して前に進むしかない場面だってたくさんある。 朝井リョウの作品は、いつだって読者の心を剥き出しにする。 作中で否定的な立場として描いているキャラクターの気持ちにものすごく共感させたり、あるいはこちらが平凡な社会生活を営むために着せている鎧を、いとも簡単に、剥いでしまう。 こういう描き方が、本当に巧い。 本作品では「生きがい」のその先「生きていくこと」に焦点をあてつつも、読者の中にある、とっくの昔にしまいこんだ情熱のようなもの、かつてあった生きるエネルギーのようなものに手を伸ばして抉ってくる。 「ねえ、昔はあったよね、生きる意味とか、エネルギーってやつ。 君は今、何のために生きてるんだっけ?今君は、生きていて楽しい?」と、心のずーっと奥の方まで、手を伸ばしてくる。 「もうやめて!」そう叫んでも、朝井リョウという作家は、決してそれをやめない。 これが、全6編。 結構苦しい。 一話を引き延ばして、それだけで一冊の本を出版できるのではないか、と思えるほどの筆致。 読了後は、心の中にずっしりと残ってくれました。 朝井リョウさん、作家10周年、おめでとうございます。 6篇 『健やかな論理』死の直前のSNS投稿を集める女性。 死にたいから死ぬわけじゃない、という健やかな論理。 『流転』心のまま嘘のない漫画を描こうとしていた豊川、しかし周りの人を裏切って生きてきた。 『七分二十四秒目へ』 派遣を首になった女性、YouTubeを見ながらラーメンを食べる。 『風が吹いたとて』 仕事で苦しむ夫を見守る主婦。 心に風が吹きまくる。 『そんなの痛いに決まってる』 妻は仕事で活躍するばかり。 その一方で転職に失敗する夫。 自分より格下と思う女性と不倫する。 『籤』性別、家族、家庭環境。 どれも選べない。 どれも苦しい内容。 日常を生きる中、酷く苦しさしんどさを抱えた人たちばかりで。 表に出さずに抱え込んでいる人たち。 ポジティブな人とか人間関係でのトラブルにひどく悩まされない人、性格とか気持ちの問題もあるかも、そして、そこまで思いつめないタイプの人はなんでこんなに苦しむのだろうとか思うだろうね。 ただ、今の閉塞感いっぱいの社会は程度のこそあれ、登場人物のような人、多いんだろう、朝井さんはその面を描きたかったのかな。 最後の『籤』は割りを食いながらも生きようとする力強さがあって前向きな終わり方でよかった。 前に進む、どうしても生きるのだ。 日常を生きるやるせなさを細切れに見せてくれる短編集です。 この本読むと、どうしても生きているなあとしみじみ思えます。 そういう意味で秀逸なタイトルだし、よくもここまで人間のしょうもなさと、おかしみを描けるなと感心します。 どの話もオチというオチがあるわけではないのですが、その人が生まれてから長年培った独特な世界の一部分を切り取ったような話です。 悟られたら恥ずかしいような内面的な話なのですが、多かれ少なかれ自分に当てはまる部分があるように感じました。 正直どの短編も読後感良くないし、特に救われる事ないのですが、逆にどんな人生でも自分しか生きることは出来ないと、肯定されているような気になりました。 誰も彼も大満足という人生を送っては居ないと思うし、はた目から見たらみんな自分より上手くやっているように見えます。 自分だけが上手い事やれていないような気になるというか。 僕も人生相当上手くやれていないなと思っていたので、過去を振り返ってやるせない気持ちになったかな。 それだけ今幸せって事なんでしょう。 朝井リョウらしい、現代を反映した短編が6つ。 【健やかな理論】 自殺者のツイッターを見つけ出して、最後のつぶやきを読むという悪趣味を持つ祐季子。 自殺した理由と日常のつぶやきには因果関係なんてきっと無い。 あるいはそうやって信じられる人たちのことをまた羨望してもいる。 ふとした瞬間に幸福を感じることもあれば、衝動的に自殺をすることだってあるのだ。 【流転】 漫画家への夢半ばで諦めて社会人になった豊川。 同期からの独立の誘いを発端に、当時の熱意や志を取り戻せるかと思っていたのに、結局社会の歯車として流されながら生きていくことを選ぶ姿は情けなくて、でも誰も豊川を責められない。 「どこに向かって進んだって後ろめたさの残る歴史を歩み続ける以外に、この人生に選択肢はない。 」という言葉が重い。 【七分二十四秒めへ】 ユーチューバーがアップする馬鹿みたいな動画って何のためにあるんだろうって思ってたけど、なるほどこういうことかと腑に落ちた。 何にも考えずにただ誰かが馬鹿みたいなことをしている姿はまた別の誰かの救いになることもあるんだ。 【風が吹いたとて】 風が吹けば桶屋が儲かる。 バタフライエフェクトにも似たような話。 貫井徳郎の乱反射も思い出した。 でもどれだけ風が吹いたところで、私たちは私たちの目の前の現実をただ粛々と生きなければいけないのだ。 【そんなの痛いに決まってる】 子供を欲しがりタイミング法での受精をせまってくる自分より年収が高い妻に、勃起できなくなった良大。 いつも温厚で優しく仕事ができるかつての上司がSMセックスでよがっている動画を目にする。 痛いときに痛いと言ってはいけなくなったのは、いつからだろう。 本当は、みんな痛いときに痛いって言いたい。 歩き続けるのは前に進みたいからではなくただ止まれないから。 【籤】 出生前診断で陽性がでた鍋倉みのり。 結果を知った夫はよそに女をつくって逃げた。 劇場の支配人という仕事を通じて、人生の明転と暗転について考えた。 舞台であれば必ず暗転するようなどんなにつらい展開があっても、人生は決して暗転しない。 夫がいくら勝手に自分の醜さを吐き出して悦に入っていても、こちらの人生に暗転は起きないのだ。 それは何の区切りでもなく、そのあとも人生はずっと続いている。 でも自分が立つ舞台ならば明転させることはできる。 みのりの強さに涙した。

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